2022年01月31日

『狩られる者たち』ややこしいけど猛烈なおもしろさ

『狩られる者たち』
(アルネ=ダール・田口俊樹・矢島真里:訳・小学館文庫)

『狩られる者たち』をよみおえる。
ややこしく、いりくんだはなしで、
なんどもページをさかのぼってよみかえさなくてはならず、
お酒のせいもあって なかなかさきへすすまない。
めんどくさくなってなげだすか、というわけではなく、
妙にひっかかるものがあり、なんとか作者のかたりについていく。
序盤をすぎると、複雑怪奇なできごとにこころをうばわれ、
すっかりダールの独特な世界にはまっている。
どうやらこの作品には、前編となるもう一冊があり、
それにも目をくばる必要がありそうだ。

『狩られる者たち』をよみおえると、
すぐに前編である『時計仕掛けの歪んだ罠』をよみたくなる。
かいにゆくのをつぎの休日にすると、
そのあいだにべつの本をよみはじめてしまう。
できれば、というか、どうしても
ダールの作品をつづけてよみたかった。
夜の9時半に、きゅうにおもいたって本屋さんへゆく。
ふだんは夕ごはんのあと家をでたりしないけど、
夜10時までひらいている本屋さんがちかくにあるのだから、
お世話にならない手はない。

夜の本屋さんは、ひるまとはまたちがったいい雰囲気だった。
お客さんがすくなく、店員さんもどことなくのんびりした表情だ。
海外ミステリーの棚をのぞくと、
さいわい『時計仕掛けの歪んだ罠』がならんでいた。
たのしみにしていたピーター=スワンソンの邦訳3冊目である
『アリスが語らないこと』も目についたのでかっておいた。
夢中になれるミステリーが手もとにあるのは とてもしあわせだ。

posted by カルピス at 21:33 | Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする