4年ぶりの海外旅行を計画する。
いきさきは、土地勘のあるタイにした。
ピーチエアラインを予約したので、
関空につくと第2ターミナルへ移動する。
第2ターミナルは、ピーチやエアアジアなど、
格安航空会社があつめられているターミナルのようで、
なかにはいっているお店がほとんどなく、時間をつぶせない。
第1ターミナルのはなやかさとはまったくの別世界だ。
いそいで第2ターミナルへ移動する必要はまったくなく、
第1ターミナルでゆっくりすればよかった。
ただ、飛行機はほぼ定刻どおりの8時にとんでくれたし、
予定どおりの時間(深夜0時10分)にバンコクについたので
ピーチエアにはわるい感情はもたない。
深夜0時10分に予定どおりスワンナプームにつく。
この時間では、市内への移動手段がタクシーしかないので、
へたにうごくよりも、と、空港でひとばんすごした。
朝6時まえにおきだし、空港1階にある路線バスのりばにむかう。
6時の始発バスでカオサンにむかう。60バーツ。
カオサンにいけば宿にはこまらないだろう、とあてにしていたのに、
たてつづけに「満室だ」とことわられる。
コロナ以降、白人のツーリストがもどってきているのに、
ゲストハウスのおおくがつぶれたままなのが影響しているみたい。
旅行会社・マッサージ店など、シャッターをとじたままの店がおおい。
宿がみつからないのでこまっていると、
道をそうじしていた別のゲストハウスのおじさんが
こっちにこい、とわたしをさそってくれた。
100バーツだけど、部屋がめちゃくちゃせまい。
しかたがないとはいえ、これではつらいなー、と
エアコンの部屋はないかとたずねる。
エアコンはないけど、ちょっとひろい部屋ならある、
というのでそちらにする。おおきなファンがまわっているけど、
それでもじゅうぶんせまい。
こっちは140パーツだ(1バーツ4円なので、560円ほど)。

最低レベルのゲストハウスといえるだろう。
呆然としていると、宿にとまっているらしい
日本人のおじさんに声をかけられた。
そのあとすぐ、またべつのおじさんがあらわれてはなしをする。
どちらもわたしとおなじくらいの年齢(60前後)で
日本をでてもうながいこと旅行されている。
じつはもうひとりおじさんがいて、そのひともまた
ながい旅にひたっている。
区別するために、そのひとがおじさん3で、
わたしがおじさん4、さきに紹介したひとが、
それぞれおじさん1と2をわりふる。
おじさん1が、シーク教徒がおこなっている
朝ごはんのたきだしにさそってくれた。
宿から30あるいたところにある教会で、
チャパティとごはん、それに4種類のカレー(いずれも肉なし)と、
ミルクティーというのが食事のメニューで、
すきな量を自分でお皿にもりつける。
ひろい部屋に50センチはばのしきものがおかれ、
そこにすわってカレーをたべ、ミルクティーをのむ。
異教徒のわたしたちが、こういうことをしてもいいのか、とも
おもったけど、なにごとも経験とおもいたべさせてもらう。

また、このおじさん1にノーンカーイゆきを計画しているとはなすと、
バンコク中央駅(ファランポーン)よりも、
バンスーン駅のほうがいきやすい、とおしえてくれた。
宿のちかくから路線バスにのれば、8バーツでいけるという。
ファランポーンへむかうと、どうしても渋滞にまきこまれるそうだ。
これからのうごきをたしかなものにしたかったので、
朝ごはんのあと、宿にはもどらずバンスーン駅をめざす。
おじさんのいったとおりで、30分もかからず駅についた。
あすの夜に出発するノーンカーイゆきの寝台列車のチケットを
1000バーツほどで手にいれる。2等寝台だけど、
エアコンつきの下段の席なので、こんなにたかい。
宿にもどり、しりあったべつのおじさん2にはなすと、
飛行機にのったほうがいいくらいだ、とおどろいていた。
めちゃくちゃたかいチケットみたい。
でもまあ、無事にチケットを手にいれて気がらくになった。
シャワーをあびてから、宿の近所にあるタイマッサージのお店へ。
まえは200バーツだったのが250バーツに値あがりしている。
じょうずなマッサージだったので、チップに20バーツをわたす。
タイマッサージは、わたしの旅行目的のひとつでもあるので。
そのあと昼ごはんとしてマンゴーとぶっかけごはんをたべる。
きゅうに食生活がかわったのがからだにこたえたのか、
その日の夕方からゲリがはじまる。
夜になってもおさまらないので、夕ごはんはスイカだけにした。
夜は9時に部屋へもどる。1時間ごとに目をさましながら、
それでもつかれていたせいか、6時半までねむれた。