2024年01月28日

ノンカイでおもいがけないメコン川遊覧を体験する

配偶者をさそい、1週間ほどタイへでかけた。
彼女はタイがはじめてなので、メコン川をみてもらおうと、
ノンカイゆきを日程にいれる。
メコン川のむこうはべつの国のラオス、というのが
日本人の胸にささりやすいのではないか。
じっさい、メコン川の景色は配偶者をよろこばし、
お接待の役目をはたせたわたしも安心した。

ノンカイで朝ごはんをたべに3回たずねた食堂がある。
翻訳アプリによると「麺おばさん食堂」というらしい。
クティヤオ(タイのうどん)を注文すると、
具がたっぷりのどんぶりと、毒けしの野菜、
それにデザートのスイートまでつけてくれる。
3日目には、あげパンまでついてきた。
日本からきたというと、お店のBGMに日本の曲をかけてくれた。
IMG_2678.jpg
さいごの日、今夜の列車でバンコクへもどります、
おいしいうどんをありがとう、とスマホでつたえると、
お店の主人がぜひいってもらいたい場所がある、といいだした。
1時間100バーツ(400円)で自分が案内する、という。
親切にしてくれたひとが、きゅうにガイドをかってでて、
ビジネスをしようとするのはよくあるはなしだ。
ほんとに100バーツのツアーなのか、と確認すると、
「ツアーでもビジネスでもない」と
もうけばなしでないことを強調する。
その日の午前はとくに用がなかったので、
1時間100バーツなら、だまされてもいいや、と
おじさんについていくことにする。
いったいどんな結末をむかえるのだろうか。

おじさんは自分のトゥクトゥクでわたしたちを
メコン川ぞいの遊歩道につれていく。
そこから階段で船つき場までおりると、
ほかの観光客も10名ほどあつまっていた。
このひとたちといっしょにいくのか、とおもっていると、
おじさんは、わたしたち2人だけを船にのせた。
どうやらこの船はおじさん個人のものらしい。
メコン川のなかにパゴダがあり、そこにおそなえをするのが
宗教的な意味があるようで、
おじさんは自分がお金をだして、おそなえ用の花をかっている。
船がパゴダにちかづくと、その花をわたしにもたせ、
メコン川にうかべるようにいう。
その儀式のあとは、しばらくメコン川を遊覧し、
川からの景色をわたしたちにあじわせてくれた。
IMG_2729.jpg
トゥクトゥクでもとのお店にもどり、2人分の200バーツをしはらう。
とても200バーツでおさまるおでかけではなく、
貴重な体験ができたことをよろこぶ。
おじさんの親切が、どこからくるのかわたしにはわからない。
旅行者に、ただよろこんでもらいたくて、という
純粋な行為だったのではないか。
こんかいのタイ旅行で、いちばんのおもいでになったのが、
「麺おばさん食堂」とのであいであり、船によるメコン川遊覧だった。

posted by カルピス at 13:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする