すんでいる町から本屋さんがなくなり、
さみしくなった、みたいな記事を、
新聞やネットでときどき目にする。
そりゃ残念だろーなー、とおもってよんできたけど、
わたしにも、そんな事態がいよいよふりかかってきた。
新装開店のため、4ヶ月だけの休業なので、
正確には本屋さんがなくなったわけではないとはいえ、
毎週のように足をはこんでいた店へいけなくなるのは、
ずいぶんさみしい生活となる。
本をかわないまでも、本棚をながめながら店をぶらつくのは、
わたしにとって大切な時間だった。
新刊(文庫だけど)のミステリーをさがしたり、
毎月中旬に、『本の雑誌』をかいもとめたり、
それといっしょに『熱風』をただでもらったり。
それらの機能がばっさりときりはなされてしまった。
ネットで注文すればいいので、本が手にはいらないわけではないけど、
それはそれ、これはこれ、だ。
リアル本屋さんの存在が、どれだけ生活をうるおしてくれていたかを、
いまさらながらおもいしらされている。
このお店が20年まえにできたときは、
ほかの本屋さんにくらべゆったりとしたレイアウトが新鮮だった。
検索用の末端が何台もおかれていて、
ずいぶんゴージャスにかんじたのをおぼえている。
それから20数年がたち、本屋さんが新装工事にはいるまえには、
雑貨をあつかうスペースがだんだんふえていた。
本屋さんなら、そんなものをならべるより、
もっと本棚を充実させてくれたらいいのに、とおもっていた。
こんどお店がはじまるときは、どんな姿をみせてくれるだろうか。