食器のあつかいが気になった。
カンボジアでもベトナムでも、
食事をするときに食器を手にもたないで、
テーブルにおいたままたべるのが作法だ。
たとえうどんをたべる場合でも、
おわんをもちあげることはせず、
ハシとさじをつかって口にはこぶ。
たしかタイでもこうだった。
この作法の起源はなんだろうか。
先日よんだ『食卓文明論』(石毛直道・中公業書)には、
それに関係したことがすこしかかれているが、
その起源についてはふれてない。
ほとんどの国では食器をもちあげることができない。
おわんをもって口にはこべるのは、
もしかしたら日本と中国だけかもしれない。
手をつかってたべることが大昔(原始時代)には
普通だったことはわかる。
近代になり、それがハシやフォークなどをつかうようになった文化と、
そのまま手をつかってたべる文化にわかれた。
手でたべる場合、自分用の器というのは基本的になく、
大皿にのった料理を手をだしてみんなでたべる。
食器をもちあげるということがそもそも存在しない。
ヨーロッパの国々だって、
いまでこそフォークとナイフをつかっているが、
つい最近までは手でたべていたそうだ。
彼らにとっても、食器を手にもつということは
ながいあいだ物理的にありえない行為だったので、
いまでもそれがつづいているのだろうか。
では、韓国ではなぜそれが無作法になるのだろう。
東南アジアの国々はなぜ
食器をもちあげない作法をえらんだのだろう。
市立図書館で参考になる本をさがしたけどみつからない。
ネットでも作法の起源まではかかれていない。
しばらくこのことを頭において、
日本と中国だけとおもわれる特殊事情についてしらべてみたい。
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