2011年11月28日

『花のズボラ飯』(原作:久住昌之・漫画:水沢悦子・秋田書店)

ずいぶんまえに朝日新聞の書評にのっていたし、
高野秀行さんもブログにとりあげていた。
うりきれてしまったのか、本屋さんにもアマゾンにもなく、
半年たってようやく手にすることができた。
今年の1月5日が初版の発行で、
11月の20日に12刷というのだから
ずいぶんうれているのだろう。

ズボラ飯のつくりかたをおしえてくれる
料理マンガかとおもっていたけど、
どうもそう簡単にはジャンルわけできないタイプの作品だ。
1話には簡単レシピがのってたけど、
2話はただの「卵かけご飯」だし、
14話では宅配ピザを友だちとたべるだけなので、
作者は確信をもって料理マンガでない線をねらっている。
帯にある「新しい『孤独のグルメ』」というのに
なんとなくうなづきながら、
でも、そこまでたいそうなものではないような気もするし。

料理のできをきそったり、
便利な裏技を紹介するマンガではなく、
花のゆるい日常こそがだいじな作品なので、
いくらでもはなしがつづきそうだ。
花はほんとにおいしそうにズボラ飯をたべる。
まあ、たしかにお腹がすいたときに
てっとりばやくつくったものを
ガツガツたべるくらいしあわせなことはない。

「ズボラ飯」のつくりかたをためしてみる。
まず、1話にのっていた
鮭フレークとマヨネーズをまぜ、
それを食パンにぬってトースターでやく、というもの。
たしかにかんたんだけど、
鮭フレークがおおくてしょっぱくなりすぎてしまった。
キムチチャーハンもつくった。
これはご飯をいれすぎてしまい味がぼやけたし、
さいごにノリをちらすのもわすれてしまった。
あんがいわたしは花より料理がへたなのかもしれない。

花がポトフをつくったとき、
ブイヨンをいれわすれて味がきまらなくなり、
牛乳やミソなど、いろいろな調味料をつぎたす。
まよいながらケチャップをくわえるとき、
バリ島のケチャダンスをひっぱりだして、
おいしくなるようにおいのりするのがおかしかった。
料理をしながら実況中継をしたり、
「ごはんが無いチンゲール」なんてダジャレが
しょっちゅうでてくる。
夏はパンツ(下着)しかはいてないし。
わかい主婦の意外なゆるさが男のわたしにはおもしろい。

「サッポロ一番」は塩がおいしい、と花はいうが、
わたしは絶対みそだ。
塩ラーメンはかくし味にカレーがつかってある、
という指摘には同意するけど。

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posted by カルピス at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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