バンコクからソウルと
飛行機をのりつぐ。
スワンナブーム空港(バンコク)では、
いまよんでいる『バーにかかってきた電話』
(東直己・ハヤカワ文庫)で
主人公の「俺」がやたらにウィスキーをのむのに影響され、
いつもは素どおりする免税店で
バランタインの12年をかってしまった。
のこっていたのがぴったり1000バーツだったので、
かえるのはそれぐらいしかなかったのだけど。
バンコクからソウルへのアシアナ航空便は、
もちろん韓国人の利用がおおい。
シートベルト着用のサインがきえると、
すぐにトイレにはいって歯をみがく女性がなんにんもいる。
彼女たちが歯をみがくあいだは
当然トイレがつかえないわけで、
同乗しているものにとって迷惑なはなしだ。
食事のあとにもおなじことをする。
今回の旅行で、
トイレでの歯みがきがおこなわれていることにはじめて気づいた。
日本人にもこういうことをするひとがいるのだろうか。
インチョン空港について飛行機からおりるときには、
座席の下に新聞紙や毛布が
ぐちゃぐちゃにちらかっているのが目についた。
こういうマナーのわるさは、
日本人のわたしからするとしんじがたいレベルだ。
とはいえ、わたしの父なども、
汽車にのって駅弁をたべたときなど、
空箱は座席の下におしこんでおけばいい、
と平気でわたしにおしえていた。
ちょっとまえまでは、おおくの日本人が
わたしの父みたいなことを
あたりまえにしていたのかもしれない。
スワンナブーム空港のイミグレーションでは、
ローラースケートをはいて
すべりながら移動している欧米人の少年をみかけた。
わたしにしたら言語道断なマナーだけど、
ぜんぜんわるびれたようすがない。
両親らしいつきそいの大人がちかくにいたので、
保護者公認の行為のようだ。
マナーはアジア系ばかりがひどい、
というわけではなく、
どっちもどっちだなのだ。
どこまでが社会的にゆるされる範囲かということについて
それぞれのもつ文化によってもちがうし、
個人差もまたおおきい。
障害をもった方とまちにでるときにも、
どこまでが許容範囲かをかんがえるのは、
支援者にとっていつもなやましい問題だ。
ソウルのインチョン空港で、
米子ゆきの飛行機を5時間まつ。
元旦にソウルから米子にむかうひとって、
いったいどうゆうわけありなのだろう。
おもったとおり、飛行機はガラすきだった。
平日の映画館みたいだ。
機内は、通路をはさんで6つの席が列をつくっている。
その1列にひとりずつ、ゆったりすわる。
無事に米子空港につき、イミグレと税関をとおる。
前回の旅行では、税関でかなりうるさくしらべられた。
米子空港では、韓国だけの旅行だったひとがほとんどで、
それ以外のところをまわったひとは
めずらしがられて審査の対象になりやすいようだ。
今回は、マラソン参加という大義名分がある。
なにかいわれたら、
マラソン大会の参加賞をみせようとおもっていた。
でも、こういうときにかぎって
簡単な確認だけで税関をとおしてもらえる。
残念なような、楽でよかったような。
元旦ということで、極端に交通量のすくない道路をとおり
自宅にもどる。
天皇杯の決勝に、かろうじて間にあった。
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