『謎の独立国家ソマリランド』を連載している。
ソマリアと名がつくと、
国連が多国籍軍を派遣したり、
ユニセフが支援をおこなったりで、
なんだかやばそうなイメージがつよい。
しかし、ソマリランドは
国際的には独立がみとめられていないものの、
じっさいは別の国であり、国としてりっぱに機能している。
「りっぱに」というのは文字どおりの意味だ。
ソマリアやジブチなどのまわりの失敗国家よりもはるかに治安がよく、
政治的にも安定していることを高野さんはつたえている
連載の3回目は、ソマリランド人の「速さ」についてかかれている。
「清潔さ、接客、設備のどれをとっても、
世界的に見て"中の上"もしくは"上の下"クラスレベルである。
それだけでも驚くのに、従業員の対応が素早い。
フロ ントに頼めば、瞬時に無線LANのネット回線をつないでくれたし、
レストランのウェイターもてきぱきとしていて、
呼ぶと「イエス!」と小走りで飛んでく る。
日本以外で食堂内を走るウェイターなどめったにお目にかかれない」
なんだかすごくおもしろそうだ。
なぜこのような国が存在しているのか、
という謎についてあきらかにするのが
今回の高野さんの仕事であり、
辺境作家、高野さんならではの取材力が生きている。
ソマリアのとなりにありながら治安がよく、
あかるく活気にあふれた独立国ということが、
ソマリランド近隣の国々のことをかんがえると
奇跡のような存在におもえてくる。
そんなすごいところが、
なぜ一般的にはあまりしられていないのだろう。
これからの連載がたのしみだ。
スポンサードリンク