2012年07月19日

西部謙司さんのメールマガジン 「ピッチにすむビエルサ監督」

西部謙司さんのメールマガジン(有料)に登録していて、
週にいちど、4〜5項目のサッカーに関する記事がおくられてくる。

今週は、サンフレッチェ広島のサッカーを分析した「Jリーグのツボ」と、
ビエルサ監督についての「インタビューの裏道」がおもしろかった。
ビエルサ監督についてちょっと説明すると、
2010年のワールドカップ南ア大会で
チリをベスト16にみちびいたひとで、
趣味がサッカーという、仕事中毒の戦術マニアとしてしられている。
いまはスペインのアスレチック=ビルバオの監督で、
最近退団さわぎがおきた。
その原因が、練習場に自分の家をたてる工事がおくれているから、
というからすごい。
はじめなんのことかわからなかったが、
通勤時間がもったいないのでピッチにすむということらしい。

そのビエルサ監督の「サッカーは125のパターンしかない」
という発言が紹介されている。
どういうかぞえ方なのかくわしいことはかいてないけれど、
「どんなに探しても126番目が見つからない」
というのだから、いかにも戦術オタクらしい。

サンフレッチェ広島ついて、
広島の攻撃の大きな特徴は「中盤がない」ことだ。Jのほとんどのチームは、攻守において中盤を重視する。違う言い方をすると、中盤に人数をかける。逆に、広島は中盤に人数をかけない。このミスマッチが、Jリーグにおける広島の大きな優位性になっている。

という分析が西部さんらしく明瞭でわかりやすい。
サッカーは、相手チームにたいしどうやって
数的優位をつくるかの競技ということができる。
広島はそれを、中盤を無人化するという、
世界でもめずらしい戦術によってうみだしている。
つぎにサンフレッチェ広島のサッカーをみたときに、
「中盤がない」という視点をもったことで、
どれだけ理解がふかまるかたのしみだ。
ひとりの選手について、また、あるチームについて、
その特徴をわかりやすく表現できるのが西部さんのつよみであり、
お金をはらってもよみたいメールマガジンとして
毎週水曜日をたのしみにしている。

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posted by カルピス at 22:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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