5日後にW杯アジア最終予選のイラク戦をひかえての親善試合だ。
イラク戦ではディフェンダーの今野と内田が欠場することがきまっており、
そのかわりをだれがつとめるかをみきわめる試合でもあった。
日本はボールをもつ時間はながいものの、
決定的なチャンスをつくりだせない。
一方のUAEは、日本よりもこまかいパスをつないで
ゴールまえにせまってくる。
完全にくずされ、相手のミスにすくわれた場面が何度かあった。
FIFAランキングが23位の日本に対し、
UAEは120位と完全に格下相手なのに、内容は五分五分だ。
ランキングがいかにあてにならないか、ということと、
日本のコンビネーションがいまひとつかみあず、
迫力をかく攻撃におわり、ゴールの可能性がかんじられない。
後半19分、本田にかわって中村がはいると
攻撃が目にみえて活性化した。
直後の24分に、憲剛のパスをうけた駒野が
絶妙のクロスをあげる。
ボールはキーパーがのばしたうでをわずかにこえ、
うしろにはしりこんだ長身のハーフナーが頭であわせる。
そのあともなんどか攻撃をくみたてるが、
ちょっとのところでかみあわず、ボールをうしなうことがおおかった。
結果は1−0のまま日本の勝利となったものの、
攻撃と守備の両方で課題をのこす試合となった。
UAEがとくにつよくプレッシャーをかけてくるわけではないのに
日本はボールを自由にできない。
パスをつなぐチームどうしのたたかいだったから
スピードにまけることはなかったが、
イラクがガチンコできたときにこんなゆるいうけかたをしたら
いっきにゴールまでもっていかれそうだ。
元代表監督のジーコがひきいるチームを相手に、
日本らしいサッカーで圧倒的なつよさをみせることができるだろうか。
親善試合なので、選手の交代は6人までみとめられる。
この試合では先発した本田・香川・長谷部が後半のとちゅうで交代した。
カメラは、ときどきベンチにさがった選手たちの姿をとらえる。
長友も足首の調子がよくないということで、
けっきょく試合には出場していない。
内容がよくない試合なので、選手たちの表情もくもりがちだ。
ヨーロッパでプレーする選手をよんだときに
チームとしてコンディションをどうあわせるかは
2006年W杯ドイツ大会の予選以来、日本の課題となっている。
この試合だけにかぎれば、あまりうまくいってないようにかんじた。
いっぽうで、きょうはハーフナーがひさしぶりに先発したし、
清武と酒井宏樹、それに酒井高徳という若手がチャンスをえている。
順列におもきをおくザッケローニ監督にしては柔軟な選手起用だった。
これからも、ひかえの選手、
若手でこれからという選手たちの気もちをかきたててほしい。
個人的にはリーグ戦で調子のいい原口元気をみたかった。
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