これまではあまり数が用意されなかったのですぐうれきれたけど、
今年は8000部すったので大丈夫なのだそうだ。
物産館にいくと、どこにもカレンダーがはってないので、
カウンターにたずねる。
こまったことをきかれた、という対応で、
申込書をかくようにと紙をわたされた。
きたひとにどんどんうるのではなく、
申込書によっていったん希望者数を整理してから連絡するという。
「いつ連絡をいただけますか」ときくと
「今夜じゅうには」ということだ。
ぜんたいにヒソヒソ声でのやりとりで、
あまりおおっぴらにできないもの、
たとえばイスラム圏の国で、非合法な酒をもとめてるみたいだ。
せっかくかいにきてるのに、そして目のまえにものがあるのにうけとれず、
べつの日にあらためてくるなんてひどいはなしだ。
でもまあ、それが島根か、と自虐的に納得し、
予約をしてかえる。
秘密結社なのだから、当然ともいえるやりとりかもしれない。
連絡は、その日の夜にではなく、つぎの日のひるまえにはいり、
さっそく午後にうけとりにいった。
カレンダーは卓上版と壁かけ版の2種類あり、
それぞれ1470円と840円になっている。
わたしはもちろん両方を注文した。
「スーパーデラックス卓上カレンダー」の表紙は
「島根は日本の領土です」だから
いきなりすごくおかしい。
どの月のコメントも「そういわえると、たしかに」的で、
わたしのお気にいりは7月の「時差、ありません」だ。
キャラクターとコメントがほとんどのスペースをしめるので、
肝心のカレンダーとしての機能はあまりよくないが、
鷹の爪カレンダーにそんなことをもとめるひとはいないだろう。
ファンにとっては最良のレイアウトといえる。
壁かけ版は、2ヶ月分が1枚になっており、
表紙とあわせて7枚の構成だ。
こちらも実用的であるよりも
鷹の爪的であることをめざしているので、
ファン以外の需要はすくないはずだ。
すくないはずなのに、こうやって事前予約が必要なのだから、
全体としては大ヒットといっていい状況だろう(島根的には)。
わたしがカレンダーをうけとったとき、
カウンターでたずねていた男性は
「11月の中旬には次のがはいります」といわれていた。
初日に注文しなければ中旬までまたされるというのは、
島根としてはありえない事態だ。
鷹の爪のおかげで、島根の知名度はかなりあがったはずで、
そうなると
「島根って、鳥取のどのへん?てきかれた」
「いいえ、砂丘はありません」
という島根ならではの自虐ネタがつかえなくなってくる。
カレンダーの各月にかかれている
「負けるな!島根県」は、じつは
あまり実現してほしくないエールともいえる。
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