オマーンはWカップ予選をつうじて
ホームでの試合ではまけたことがないそうだ。
勝点3をねらって選手たちはよくうごくし、観客からの応援もすごい。
午後3時半開始でもピッチは30℃以上あり、
日本の選手たちのうごきがよくない。
90分ということをかんがえて、慎重に試合にはいったのだろう。
あつさがどれだけ試合に影響するのかをおもいしらされる。
これは当初から懸念されていたことで、
ヨーロッパでプレーしている選手たちにとって、
気候にからだをなれさせるのはたいへんなのだろう。
とくに本田のうごきにはキレがなく、ボールをキープできないし、
かんたんなミスもめだつ。
わたしとしてははやめに中村憲剛をだしてもらいたかった。
日本はサイドからのくずしがおおく、
たてへのボールがなかなかとおらない。
そんなときこそ憲剛のスルーパスなのに。
オマーンの選手たちはただひいてまもるのではなく、
よくせめつづけていた。
1対1にもつよいし、何人かでプレスをかけてたくみにボールをうばう。
ロングボールも精度がたかく、
日本は意外なほど手をやいている。
前半20分に日本が先制してからは一進一退で、
あまり試合がうごかなくなった。
日本のポゼッションはたかくなく、
内容にはあまりみるべきものがなかった。
結果をだすことがもとめられていた試合なので、
これでぜんぜんわるいわけではない。
でも、なんとなくものたりない。
後半32分にオマーンがセットプレーで同点においつくと
場内がものすごくもりあがってきた。
オマーンがボールをもつあいだずっと大声援だし、
日本に有利な判定があるとブーイングがおこる。
放送の解説によると、審判の笛がまったくきこえなくなっていたそうだ。
そのおせおせ状況が、終了間際に岡崎がかちこしとなる2点目をきめると、
いっぺんにしずかになった。
会場をあとにする観客もめだちはじめたそうだ。
なにがおこったか、というほどのかわりようで
(たしかに点がはいったのだけど)、
まだ数分をのこしているし、ロスタイムもあるのに
このあきらめのはやさはまさに「中東」だ。
中東のチームと試合していることをわすれる内容だったのに、
最後になって異文化を体験できた。
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