新刊書をかうお金がなくても、
文庫本くらいはかってきたつもりなのに、
わたしがよんできた本はほとんどかすらない。
ランクいりした『卵をめぐる祖父の戦争』は、
高野秀行さんがブログでとりあげていた。
文庫になったのならさっそくかおう。
そういえば、ミステリーをもうながいあいだよんでない。
仕事もほどほどにしないと。
山田詠美の『学問』は
営A 親本のときも装丁がよかったんですけど、
文庫もすごくかわいい装丁でおススメです。(中略)
子ども時代の想像力の自由さを、
これを読んで思い出すわけですよ!
営B 十年に一冊の小説だからね。
とべたぼめだ。
本の雑誌は山田詠美のうまさによわいようで、
よくとりあげられている。
「十年に一冊の小説」ならよまないわけにいかない。
サッカー本としては『フットボールの犬』(宇都宮徹壱)
の名前があがったけど、ランクいりはしなかった。
まったくいろんなジャンルがあるもので、
サッカーはりっぱにひとつのジャンルとなる実力がある。
『おすすめ文庫王国』でとりあげられているジャンルは
・現代文学
・恋愛小説
・SF
・時代小説
・エンターテインメント
・国内ミステリー
・海外ミステリー
・ノンフィクション
・エンタメ・ノンフ
・ライトノベル
とすごくひろい。
エンターテインメントでとりあげらえている
辻村深月の『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』は、
『1Q84』の2番せんじみたいな名前なのでさけていたら、
「地方の負け犬」の本だと紹介してある。
それだったらわたしのすきな世界だ。
『みんな邪魔』(真梨幸子)は
『更年期少女』を改題したものだという。
まえの名前のほうがずっと食指がうごくのに。
ほかにも、偏愛ベストテンとして
・愉快で怖い酒飲み本10冊
・おもしろすぎる生命科学の10冊
・新乙女クラシック10冊
・変わり続ける東京を歩く10冊
がある。
「酒飲み本」では、『のだめカンタービレ』の二ノ宮知子が
仲間たちとたちあげた「平成よっぱらい研究所」のことがでてくる。
「ヤクザのベンツにいたずらし、
飲み屋の店員を野球拳で全裸にし、
夜中の花火で公園のカップルを蹴散らす」というよっぱらいたち。
これもチェックをいれる。
かずあるベスト10にくわえて、今年から
「オリジナル文庫大賞」というのができた。
これは、単行本をへないで
いきなり文庫として出版される本を対象にしている。
本がうれないので、単行本としてだすリスクをさけて、
文庫かきおろし、というやり方がふえている現状をふまえての賞だ。
この大賞をえらぶのに、北上次郎が座長をつとめている。
このはなしあいをみると、本の雑誌社は、
本をよむことについては
さすがにきびしいことがうかがえる。
書A 最終候補八作の中から決めるんですね。
北上 みなさん、読んできましたか。(中略)
編B 『海翁伝』は?
北上 おお、それいこう。歴小説の代表だ。
編C すみません。それだけ読んでいません。
編A おれなんか、昨日夜の十二時に家に帰って、
その時点で六作読んでなかったんだよ。
編C それを全部読んだの?
編A だから一睡もしてない。
編B おれは今日、会社に二十分しかいなかった(笑)
北上 みんな、そうして最終候補を読んできたと。
編C すみません。
すきな本をよんでいられていいなー、
という世界ではないようだ。
ひとがすすめる本はどれもおもしろそうで
すぐによんでみたくなる。
こうやってその年にだされたおもしろ本を紹介してくれる
『文庫王国』は、おこづかいのとぼしいわたしにとって、
とてもありがたい。
いろんなジャンルにランクインした本を
おとながいして(20冊かっても1万円ほどだ)
枕もとにつみあげるのが
わたしのささやかなねがいであり、
実現可能なしあわせだ。
リストアップしておき、
冬やすみにはいったら本屋さんにいこう。
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