「リレーオピニオン・ガンダムに学ぶ」で、
山田真哉さんが「カネより資源で世界は動く」をよせている。
この企画は、監督論とか交流論とかの、
いろんな視点から「ガンダム」をみていくものだ。
山田さんは経済というきりくちからガンダムをとらえ、
「(ジオンとの)戦争の勝敗を決したのはガンダムの活躍ではなく、
資源の争奪戦でした」
と喝破している。
「戦争の長期化がさけられなくなった時、
ジオンが真っ先に行ったのが、
地球に軍隊を降下させ、
地球の鉱物資源地帯を占領することでした」
というのだから、目のつけどころがさすがにちがう。
いまから35年もまえにつくられた作品が、
すでに資源の欠乏を予測していたなんて、ぜんぜんしらなかった。
でも、ほんとうだろうか。
番組のなかではっきりそうした意図の説明があったわけではなく、
あとからこじつけることはいくらでもできる。
「ガンダムの世界はお金の問題を無視しているのではなく、
本質的には重要でないから描かないだけなのです」
といいきっているところなど、
あんがい山田さんはそうとうなオタクなのかもしれない。
わたしがはじめてガンダムをしったのは
大学1年のころだ。
大阪からきていた同級生が、
むこうですごい人気だったことをおしえてくれた。
こちらでははじめての放映であり、
毎週日曜日の朝7時という、
大学生にとってはしんじられない時間だったのに、
なんとかおきだしてほとんどの話をみたものだ。
ガンダムに特有のいいまわしでふざけたりする、
いまおもえば気もちわるくなるオタクそのものだった。
わたしがガンダムにひかれたのは、
ただ単純にそれまでのロボットものにはない
リアルなうごきがすごかったからだ。
ガンダムとシャーザクという、
これまでみたことがない本物っぽい戦闘シーンにまいったわけで、
資源の争奪戦などにはもちろんまったく気づかず、
セイラさんとかマチルダ少尉とかの、
すきなキャラクターについてはなすにすぎない
無邪気すぎる大学生だった。
そういえば、あのころはニュータイプとはなにかについて
ああだこうだいわれていたのに、
このごろはまったくきかなくなった。
ニュータイプについてふれるのがタブーになったのか
(発達障害の関係とかで)、
それともニュータイプがもはやおどろきでもなんでもない
ふつうの存在になったからなのか。
さいごに山田さんは「アベノミクス」にもふれている。
というか、「アベノミクス」をはじめとする金融よりも、
「原発や代替エネルギーの方がはるかに大事」であり
「ガンダムはそんなことまで私たちに考えさせてくれます」
というから、「アベノミクス」なんてぜんぜん相手にしていない。
ガンダムはすでに35年というある一定の年月をかけて
さまざまな点からチェックをうけてきた実績がある。
きっと「アベノミクス」なんてすぐにずっこけて
歴史のかなたにおきざりにされるのだろう
(日本という国をぼろぼろに疲弊させて)。
ジオン公国は、資源の重要性を認識していたからこそオデッサに手をだした。
35年後にでた「アベノミクス」は、いまなお金融が大切だという。
結果はすぐにあきらかになるだろう。
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