いくつかのことがらは、基本的な路線を
あらかじめ確認しておく必要がある。
そして、それさえしてあればうごきがすごく楽だ。
いっしょにご飯をたべていて、
まえにいるひとの口もとにご飯つぶがついていたら
どう対応するべきか。
ためらわずに、さっと指摘したほうがいい、
というのがわたしのかんがえだ。
だまったままにしておくと、
そのひとがあとではずかしいおもいをするかもしれないし、
いいだせずにためらっていると、そのことばかり気になって
はなしに身がはいらない。
では、だれでもすぐに指摘できるかというと、
ある程度こころがまえがいるひとがおおいのではないか。
「指摘する」という基本路線をもっていないと、
どうしてもためらってしまい、
だんだんといいにくい心境になりがちだ。
逆にいえば、基本路線さえもってさえいると、
あんがいさっと指摘できる。
「あらかじめ確認しておく必要がある」なんて、
もっともらしく冒頭にかいたのは、
そうしておくと無条件に脳が反応するからだ。
「わたしのまえにすわったひとが
口もとにご飯つぶをつけていたら、
すぐに指摘しよう」と
日ごろから脳にいいきかせておくと、
その場面になったときに反射的に反応できる。
長年の脳へのいいきかせによって、
わたしはすぐにご飯つぶを指摘できるようになった。
いい方によってはいやがられるので、
なんの感情もはさまず、気づいた時点で指摘するのがコツだ。
相手がきているシャツをほめるついでに、
なんて余計なことはかんがえないほうがいい。
では、鼻毛がのびているのに気づいたときはどうだろうか。
おなじようにサッと指摘すればいいかというと
こちらはもうすこしデリケートな問題だ。
基本路線をもちにくく、
その場その場での状況判断が必要で、
とおりいっぺんのこころがまえでは対応できない。
基本路線があればすごく楽にうごけることと、
鼻毛のようにいろんな配慮が必要なものがある。
基本と例外というわけで、
例外はかならずあるけれど数はそんなにおおくはない。
例外のために基本方針をたてないよりも、
例外は無視して基本路線をはやくたてたほうが
ほとんどのことは楽にすばやい対応ができる。
これをご飯粒の法則といい、
こうやってシンプルにかんがえる方法をしり、
その習慣を身につければ、
人生はあんがいすいすいおよぎまわれるものである。
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