「ザッケローニは日本代表を正しく導けているか」
という記事が興味ぶかい。
コンフェデ杯の日本代表について西部氏は、
「『日本は良いプレーをしたが
強豪には勝てないことがはっきりした』となる。
ここが、どうすればいいかの出発点だ」
と総括している。
そして、これからの方針として、
「現在の日本代表が自陣でのプレーをベースに戦うのはナンセンスだ。
自陣が弱点で敵陣が長所なら、
なるべく自陣でのプレーを避けて敵陣を多くすべきなのは自明である。
自陣でのプレーに強みがあるなら別だが、
そこが弱いのだから自ら引く選択はありえない。
やるならメンバーの入れ替えが必要だ」
「あと1年で何をすべきか。
戦術的には日本の特徴が出やすい
敵陣での攻守を増やすのが得策だと思う。
ただし、そのためには自陣でのプレーを改善しなければならない」
という方向性をしめし、
そのポイントのひとつとして
「リトリート時(後退するとき)の奪取力」
をあげている。
「日本の守備力では前にでて守らないと苦しい。
前方から引かせるのではなく
後方から押し出す守り方をしたほうが有利」
というかんがえ方からで、
具体的には今野をアンカーとした4-1-2-3
というシステムを提案している。
みかけはW杯南アフリカ大会のときみたいだけど、
攻撃につなげるためのアンカーという意味なので、
これまで日本がめざしてきたパスをつなぐサッカーを
手ばなすわけではない。
「自陣でのプレーのクオリティを上げて
敵陣でのプレー時間を増やし
日本の長所が出る流れを強化したい」
というのが西部氏の基本的なかんがえである。
コンフェデ杯で勝ち点をあげられなかったことから、
きゅうに代表チームの実力について
批判的な意見がでるようになった。
いまの日本のたち位置と、とりくむべき課題をおしえてくれたという意味で、
3敗は妥当な授業料だったといえるだろう。
これからの1年間に、日本代表がどんな方向性をしめすのか
たのしみになってきた。
『サッカー批評63号』の特集は、
「サッカー監督の正しい叩き方」だ。
西部氏の記事のほかにも
・「監督批評」、新たなる地平へ
・日本代表監督の「批評史」
・海外に見る監督批判の作法
と、おもしろい記事がおおかった。
「ブラジルでは誰もが『セルジオ越後』状態」
なんてかいてあると、まあそうだろうなと、納得する。
わたしのすきな連載「僕らはへなちょこフーリガン」では
3-4と「おしくも」やぶれたイタリア戦について
「いやぁ、大いに驚かされたよ。
勇敢で高度なポゼッションサッカーで
40分アズーリを圧倒したのも驚きだったが、
残りの50分でアズーリの底力とポテンシャルを
あそこまで見事に引き出して見せてくれたのも2度驚きだった」
と、やたらに「世界を驚かす」ことに熱心な
日本メディアをおちょくっている。
ほんとに。
なんでそんなに「世界を驚か」したいのだろう。
スポンサードリンク