わたしの関心は、中村憲剛選手がえらばれるかどうか、だけだった。
ザッケローニ監督のこれまでの起用法をみていると、
絶対的なメンバーはかなり固定されており、
いわゆる「サプライズ」はないだろう、というのが
おおかたの予想であり、わたしもそうおもっていた。
ケンゴはきょねんの6月におこなわれた
コンフェデレーションズカップを最後に、
代表によばれていない。
「(ケンゴのような)ベテランのよさはもうじゅうぶんわかっているので、
まだみていない選手をためしたい」、
ザッケローニに監督はよくそういう説明をしてきたが、
そればかりではなかったようだ。
心配が現実となり、ケンゴはメンバーからはずれてしまった。
わたしがケンゴをひいきにするのは、
彼の絶妙なスルーパスにしびれるからであり、
そしてまた、サッカーがすきでたまらないケンゴのような存在は、
チームにかならずいい影響をおよぼすとおもうからだ。
前回の南アフリカ大会のときにも
ほとんどの時間をベンチですごしながら、
ケンゴはチームをひとつにまとめる精神的な支柱となっていた。
ケンゴがメンバーからもれたことについて、
川本治氏がまさに「わが意を得たり」という記事をのせている。
「【川本治氏が語る代表選出2】ラストピースは青山か、憲剛外れ残念」
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/05/12/kiji/K20140512008147060.html
そうなのだ。大久保へのラストパスは、
おおくの場合ケンゴがだしているのであり、
大久保だけでなく、ケンゴのパスによってい生きる選手はほかにもおおい。
Wカップがすべてではないにしても、
ケンゴが代表メンバーにえらばれなかったのは、
かえすがえすも残念だ。
ケンゴのほかにも、名前があげられながら
メンバーからはずれた選手はたくさんいるし、
かつては常連だったのに、いつしかよばれなくなった選手もいる。
豊田・川俣・細貝・高橋・塩谷・南野・柴崎。
闘莉王・駒野・槙野・前田。
今回のメンバーからはずれたからといって、
サッカー選手としての人生がおわったわけではない。
サッカーのカレンダーは、いつだってうごきつづけている。
Wカップが最高の舞台というのは
ひとつのかんがえ方にすぎないし、
監督のサッカー観にあわなかっただけともいえる。
いまはマンチェスター・ユナイテッドで活躍する香川だって、
4年前は代表メンバーですらなかったのだ。
今回えらばれた選手たちが、
本番でよいプレーをしてくれることを期待するとともに、
残念ながらメンバーからはずれた選手たちは、
つぎの舞台では活躍できるよう、
魅力のあるサッカーをつづけてくれるようねがっている。
(追記)
湯浅健二さんも、ケンゴがえらばれなかったことに記事をよせておられた。
http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/topics_5.folder/14_final_member.html
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