2014年05月23日

放課後等デイサービスとしてのピピの3年め

ピピの総会がひらかれる。
放課後等デイサービスという事業をはじめてから3年めをむかえ、
今年度は2700万円の予算をくんでいる。
利用者が10人定員の事業所として最大の、いちにち12人にたっし、
いまの規模としてはもうこれ以上うけいれられないほど
ピピの利用を希望するひとがふえている。

最初から順調だったわけではない。
1年めは利用者がすくなくて、
まともな給料をはらえなかった。
半年たって、やっと月給が15万円だ。もちろんボーナスはない。
2年めをむかえるときから、状況がおおきくかわった。
年間の利用者が、平均で9.8人となり、
サービスうりあげがはじめの年の倍にふえたのだ。
利用がふえると職員配置を手あつくすることになり、
それによって加配加算がみとめられるので、さらにうりあげがのびた。

うけいれ状況をととのえると、
いちにちのサービスうりあげが、ひとりあたり約1万円なので、
10人が利用すれば、一ヶ月に200万円の収入となる。
夏やすみなどの長期休暇はべつとして、
平日は放課後だけの営業なので、
事業としてかんがえるとわりのいい仕事だ。
おなじ町に、いくつもの放課後等デイサービスができたのも、
ほとんど設備投資をしなくてもはじめられる事業、
というソロバンをはじいたところがおおかったからではないか。
いまでは市内に10ほどの放課後等デイサービスがととのえられた。
なかには2つめ、3つめの事業所をひらいているところもある。

放課後等デイサービスのおもしろさは、
「放課後」という位置づけの自由さにある。
学校の延長でもなく、塾でもない。
学童保育にちかいけど、もっと手あつい職員配置がとれる。
職員がすくなければ「みまもり」的なうけいれとなり、
テレビやDVDをみてすごす、なんていうことになりがちだけど、
10人の子どもたちに5〜6人の職員がいれば、
こまかなところにも目をくばれるようになる。
これは、なんでも職員が手つだうということではなく、
反対に、できるだけ職員はなにもしない。
なにもしないためには、職員の手あつい配置が必要なのだ。
子どもたちがひとりで、あるいは友だちといっしょにあそべるように
環境をととのえるのが、この仕事のおもしろさだ。

わたしの役割は、「ゆるさ」をどうたもつかだとおもっている。
まじめさも適度におさえながら、自由さをうしなわないこと。
保護者や同業者、そして行政との連携が必要なので、
まるっきりゆるゆるではやっていけないけれど、
できるだけ「なんでもあり」のゆるい場所でありたい。
子どもたちがおおきくなって学校を卒業し、
あとでピピをおもいだしたときに、
あそこがあってよかった、とおもってもらえたらうれしい。

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posted by カルピス at 11:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 児童デイサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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