「おうちのカレーアンケート」の結果が
6月9日から発表されている。
http://www.1101.com/curryspice_qa2014/index.html
毎日1項目ずつ8回にわけての発表で、
5回目のきょうは「トッピングと副菜」だ。
カレーのトッピングというと、
らっきょうと福神づけしかおもいうかばなかったけど、
たくわんやピクルス、それにキムチなど
いろんな定番がそれぞれの家庭にはあるようだ。
つけもの以外では、たまごが意外と人気があるし、
納豆も一般的といっていいほどちからづよく推薦されている。
このアンケートは、よくたべているカレーでありながら
よくしられていない現状を、はじめてあきらかにしたものだ。
どれくらいの頻度で、
どんな材料をつかってどんなカレーをつくり、
どんなトッピングがこのまれているのか。
自分の家ではあたりまとおもっていることが、
あんがいよそではめずらしいもので、
よくありがちなひと工夫もあるし、
そこまでするのはさすがに面倒、という「ひと手間」もある。
日本料理とはなにか、を定義するのは かんたんではないだろう。
おなじように、カレーとはなにかもはっきりときめられない。
カレールウやカレー粉なんてそもそもインドにはないそうだし、
インドでつかっているスパイスはタイとはまたちがう。
そうした世界のカレーをみわたすと、
日本のカレーはりっぱなひとつのジャンルであることがわかる。
それぞれがひと工夫するといっても、
ほとんどは市販のルウをベースしている。
つかう肉や野菜も、すこしずつちがうし、
トッピングにもこのみがでるけれど、全体としてはほとんどいっしょだ。
大枠でいうと日本のカレーというくくりにはいり、
タイやインドのカレーとはあきらかにちがうものだ。
日本人のカレーは、すでに日本料理になっている。
ほぼ日のアンケートによれば、
1から10段階に「カレー好き」の度あいを申告してもらうと、
「『6以上』の人が87.5%。
つまり、『どっちかというと好き』以上のひとが、87.5%」
というほどカレーずきはおおい。
時代や性別、そして年代をとわず、これだけすかれる食品はカレーくらいではないか。
ローカルな話題でいうと、
島根の右にある鳥取県の鳥取市は、
全国一カレールウの消費がおおい県庁所在地なのだそうだ。
カレールウの消費がおおいことが、どれだけ自慢できるのかわわからないけれど、
いちどそういう結果がでてからは、鳥取市はなにかと
「日本一カレーをたべる町」を自慢するようになった。
島根県の隠岐にはサザエカレーがある。
なにもカレーにサザエをいれなくてもよさそうなのに、
豪華にするためか、ほんとうにおいしいのか、
ただたんに肉のかわりなのか、隠岐ではカレーにサザエをいれるのだ。
わたしもいちどたべたことがある。
「もったいない」というおもいがさきにたったせいか、
味についての記憶がない。
わが家のカレーは、スパイスでつくる。
といっても つかうのはクミン・コリアンダー・ターメリック・チリパウダー
だけなので、カレールウをいれるのと
たいしてかわらないくらいかんたんだ。
何時間もかけてコトコト煮るとか、
肉のかたまりをタコ糸でしばってとか、
すごい手間ひまかけをかける男の料理ではなく、
1時間半で2種類のカレーとレンズ豆のスープがつくれる。
本格的だからおいしいかというと、
これはもう日本式のカレーとはちがう料理なので比較ができない。
このカレーにたべなれていても、
ときどき市販のルウによるカレーがたべたくなるから
やっぱり別もののカレーなのだろう。
みんな自分の家のカレーがふつうだとおもっているけれど、
よその家のカレーをたべる機会はあまりないので、
「ふつうのカレー」はあんがいみえにくい。
こういうアンケートは、ほぼ日のつよみがいかされる場面だ。
ほぼ日だったら いろんな声をひろえるだろう。
「おうちのカレー」の全体像が はじめてあきらかになる。
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