14日におこなわれたWカップ、スペイン対オランダ(グループB)。
前回南アフリカ大会の決勝のくみあわせが、
いきなりグループリーグで再現されたこの試合で、
5-1と、オランダがスペインを完全にしずめてしまった。
録画でみたので、スペインが1-5でやぶれたことをしっていた。
でも、前半30分までをみるかぎり、
とてもそんな点差になった試合とはおもえないほど
一方的にスペインがボールを支配していた。
前半終了間際にファンペルシーがダイビングヘッドをきめて同点とする。
1本のロングパスがみごとにつながった。
いまおもえばこれが、後半にひきつがれることになる
オランダの猛攻の序章だった。
後半にはいってからも、オランダは1点目とおなじように、
ほんの一瞬のスキをついて ながいパスをとおしてしまう。
点差がひらいていくうちにスペイン選手の気もちがきれ、
ありえないミスがでる。
まるでスペインの守備がザルみたいにみえてきた。
さいごには、トーレスにロングパスをおくるという
パワープレーしかなくなった。
あのスペインが、こんなにくずれるとは。
くずれると、スペインでさえこうなってしまうのか。
前回大会の決勝は、点差は1-0だったものの、
内容は完全にスペインの試合だった。
オランダのサッカーは、スペインにまったく歯がたたない。
おなじパスサッカーというスタイルでありながら、
オランダは危険なファウルにたよって、
ちからずくでスペインをおさえるしか手がない。
スペインがかつべくしてかった試合であり、
スペインの絶頂期を印象づける大会だった。
オランダは、その後4年をかけて戦略をねり、
打倒スペインをめざしてこの大会にのぞんだのが
みごとにきまったかたちだ。
チーム全体が、勝利によいしれていた。
ロッペンでさえチームメイトをたたえている。
前回の決勝のくみあわせがグループリーグで再現され、
オランダが雪辱をはたすなんて、
だれがこんなシナリオを予想しただろうか。
しかしまだリーグ戦ははじまったばかりだ。
グループリーグでかちのこるためには、
チリとオーストラリアにかてばいいのだから、
スペインにとってけしてむつかしいミッションではない。
オランダ戦の5失点は想像をぜっする結果だったとはいえ、
スペインがこのままきえさるとはおもえない。
デルボスケ監督が、つぎの試合にどうたてなおしてくるだろう。
前大会の初戦も、スペインはスイスにやぶれている。
しかしこのときは0-1で、さほどショックはなかっただろう。
スペインの、そしてバルサのサッカーは、
いまやピークがすぎたとおおくのひとがかんじている。
オランダがしめした対スペインの処方箋を、
どれだけのチームが有効にいかせるだろうか。
スペインにとって、前途多難なまくあけとなったが、
第三者にとってはたのしみのおおいWカップとなってきた。
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