2015年02月11日

ある種のサプリメントは、なにをつたえようとしているのか

今朝の新聞に、「漲る自信」として
「マカ」(ダイドードリンコ)の広告がのっていた。
・50代・60代でもまだまだ現役
・”いざ”という時のあふれる自信
とある。
利用者の声もとどけられている。
・「これからという時に、自分を後押ししてくれるんです」
・「すごく実感できました」
なのだそうだ。

おなじような商品の、にたような広告もおおい。
「エディケア」は「生涯現役。男の自信、取り戻す」とあるし、
「コレで「男」の元気が!?」という商品もあった。
おもわせぶりな表情で、女性がふりむいていたりもする。
「妻も喜ぶ力強さ」「朝から元気に!」「生涯現役!」
「男の逞しさを!」「ピンとくるパワー!」など、
これらの広告は、必死になってなにかをつたえようとしている。
いったいこれはなんの効果をうたった広告だろう。

なんてとぼけたくなるほど、
歯をくいしばっても、これらの広告は 具体的にそれがなんであるかをかかない。
輪郭をなぞるだけで、核心にはふれない。
ほかの健康サプリメントが
「どっさりでる」「首や肩のコリにきく」と
きわめて具体的なのとはえらいちがいだ。
かといって、広告をきりとったりすると、なにかかんちがいされそうで、
へんに気をつかったりするから、広告の方向性はあきらかにつたわっている。
具体的にかかないでおいて、商品の本質をつたえるスタイルがおもしろい。

新聞の広告として、あまりリアルな表現はできないことから、
こんなふうにもどかしくてじれったい方法におちついたのだろう。
よんで意味がよくわからない文章は悪文だけど、
これらの広告はまわりをこまかくあらわすことで、
本体をうきぼりにしているから、用はたりているのだ。
いつごろから この手の広告が このような表現で のるようになったのだろう。
中高年がげんきをもてあましている、と
このごろよくいわれており、
これらの広告をたびたびみかけるのは、
それをうらづけているのかもしれない。

テレビのCMは、商品がうれるのをめざしながら
「かってください」とは まずいわないのとよくにている。
仲畑貴志さんのキャッチコピー、
「ベンザエースをかってください」は、
これを正面からやったのがとやったのがすごい。
マカなどの商品も、いつの日か
「◯◯◯」「×××」と、堂々とうったえるのだろうか。

わたしが気づいていないだけで、
ほかにも、たとえば政府の発表など、
具体的にはかかれていなくても、
当然あることがらをしめすという「お約束」がありそうだ。
「マカ」がのったのと おなじけさの新聞に、
「ODA『国益』重視へ」とあった。
まるでこれまでがそうでなかったかのようなかきかたが
大胆というか、しらじらしいというか。
これも、ODAは途上国への支援のため、という「お約束」にそった記事であり、
ODAが本質的に「国益」を目的におこなわれているとはかかれない。
「ベンザエースをかってください」みたいに、
正面からかいてくれたら わかりやすくてたすかる。

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posted by カルピス at 11:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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