2015年03月15日

『本の雑誌 4月号』荻原魚雷さんの ”「日課」が作品をつくる”

『本の雑誌 4月号』のおすすめは、荻原魚雷さんの
”「日課」が作品をつくる”。
荻原さんは自分の怠惰な日常をまくらに、メイソン=カリー氏の
『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(金原瑞人・石田文子訳・フィルムアート社)
を紹介している。
天才たちはどんな日常的な習慣のもとにすぐれた作品をかきつづけたのか。
荻原さんの気づきはこうだ。
 
なんとなく薄々そうではないかとおもっていたのだが、長期にわたって創作活動を持続している人たちは、規則正しい生活を送っている人が多い。あと仕事依存症ではないかとおもわれる人もけっこういる。

「日常的な習慣」といえば村上さんだ、とおもってよんでいたら、
ほんとに村上さんがでてきた。
 
日本の作家では、村上春樹がとりあげらえている。長編小説に取り組んでいるときは、午前四時に起き、五、六時間ぶっとおしで執筆し、昼すぎにランニングか水泳をする。そのあと雑用をこなし、本を読んだり、音楽を聴いたりして、午後九時に寝る。
「この日課を毎日、変えることなく繰り返します」

村上さんの規則正しい日課は筋金いりだ。
「村上さんのところ」によせられたある質問に、
村上さんはこうこたえている。
http://www.welluneednt.com/entry/2015/03/14/113400
規則正しく生活し、規則正しく仕事をしていると、たいていのものごとはやり過ごすことができます。誉められてもけなされても、好かれても嫌われても、敬わ れても馬鹿にされても、規則正しさがすべてをうまく平準化していってくれます。本当ですよ。だから僕はできるだけ規則正しく生きようと努力しています。朝 は早起きして仕事をし、適度な運動をし、良い音楽を聴き、たくさん野菜を食べます。それでいろんなことはだいたいうまくいくみたいです。

時代の波にうまくのっかって、パッとうれたのではなく、
村上さんのすぐれた作品は、規則正しい日常をつみかさねた結果である。
まさに「日課が作品をつくる」。
とくに確信的な夜型でもないのに、なんとなくぐずぐずしてるうちに
いちにちをムダにすごしているわたしとしては耳のいたいはなしだ。

もちろん、村上さんみたいな朝型ばかりではなく、
夜型の作家も紹介してある。
 
デカルトも夜型だった。朝寝が大好きで、目がさめてからもベッドの中でぐずぐずし、「優れた頭脳活動をするには、怠惰な時間が不可欠」と考え、「ぜったいに働きすぎない」ことを心がけていた。

夜型の知的生産者といえば梅棹忠夫さんで、
ひるごろにおきだして午後からの会合にでかけ、
みんながつかれて頭がよくまわらなくなったころに目をさまし、
会のながれを自分のおもうほうにひっぱっていたと
加藤秀俊さんが紹介している。
すくなくとも、梅棹さんはけして朝型ではなかった。

ひくいほうにながれるわたしは、
どうしても自分に都合のいいやり方や発言をとりいれて、
なまけがちな日常の理由にしてしまう。
『天才たちの日課』をよんでみたいような、みたくないような。

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posted by カルピス at 11:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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