2015年04月16日

「日本タイトルだけ大賞」に宮田珠己さんの作品がノミネート

『本の雑誌 5月号』で宮田珠己さんが
「日本タイトルだけ大賞」をとりあげている。
宮田さんの本が2冊もノミネートされたのだそうだ。
「本の中身は評価の対象じゃないので、
 褒められても20%ぐらいのうれしさ」らしいけけど、
それにしても2冊えらばれたら たいしたものだ。

宮田さんは、いいかげんそうな本の内容とはうらはらに、
タイトルにはものすごく気をつかっている。
「中身とマッチしているかどうかは、実際にはとても重要なポイント」
「よくあるのが、セリフ+ジャンル名パターン」など、
タイトルを分類・分析してみせる。
「うまくハマれば結構面白いので、私もこの線で考えてみることはときどきある」
など、いろんな面からちゃんとふかくかんがえておられるのだ。

タイトルがうまいとおもうのは椎名誠さんで、
『わしらは怪しい探検隊』
『インドでわしも考えた』
『哀愁の街に霧が降るのだ』
など、タイトルをみただけでよみたくなる。
「日本タイトルだけ大賞」は、今回が7回目といい、
もっとむかしからあれば椎名さんはノミネートの常連になっていたのではないか。

なお、大賞には
『人間にとってスイカとは何か』(池谷和信・臨川書店)がえらばれている。
3月3日の朝日新聞によると、
スイカの原産地のアフリカで、スイカが鍋やせっけんなど幅広く生活に利用されている実態を紹介しながら、人間とのかかわりを探っている。
という。
たしかに興味をひかれるタイトルで、
わたしはふつう「あなたにとって◯◯とは何か?」という質問がきらいだけど、
こんなふうに正面からスイカをつきつけられると
その迫力にタジタジとなる。
ほんとうに、人間にとってスイカとはなんなのか。

朝日新聞といえば、
いつもだと本屋大賞の受賞作および、この賞の意義などを 社会欄でとりあげるのに、
ことしは「ひと」欄に上橋菜穂子さんがのっただけで
印象でいえば黙殺にちかい。
本屋大賞の実行委員会と朝日新聞とのあいだに
なにかあったのか、あるいは
それだけ本屋大賞が賞として市民権をえたあらわれかもしれない。
上橋さんの受賞作『鹿の王』は、いかにもおもしろそうだけど、
わたしと本屋大賞とはあまり相性がよくなく、
何冊かつづけて「はずれ」だったので
今回はあわててかわずに必然的なであいをまちたい。

なお、宮田さんのチェックポイントから『鹿の王』をみると、
タイトルだけではなんのことかわからず、あまりいただけない。
「中身とマッチしているかどうか」
からははずれているし、
「タイトルだけ」で勝負できるほどのインパクトもない。
タイトルとは、このように なかなかむつかしいものなのだ。
だからこそ「本の中身は評価せず、タイトルだけで勝負」という
「タイトルだけ大賞」が必要になったともいえる。
タイトルがさえていて、なかみも最高、みたいな最強の本のために、
なんねんかしたら、またべつの賞がつくられるかもしれない。

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posted by カルピス at 13:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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