たとえばはしったりおよいだりしているときには これができない。
なにかひとつのテーマをかかえ、それを煮つめながらはしるときはいいけど、
ふいに頭にうかんできたときのアイデアをどうするか。
それが、うまくしたもので、
そういうときのアイデアは あんがい頭のなかにのこるようだ。
はしりながらなにかアイデアがうかんだとき、
ちょっとそれをいじくりまわしていたら 記憶に固定される。
たとえ1時間後でも、メモ帳にむかえばすぐにかきこめる。
はしるのは、認知症の予防にもいいそうだから、
記憶はジョギングとの相性がいいのかもしれない。
と、はしったあと安心してメモにむかったら、
なにをかこうとしたのかわすれていたという
ウソみたいな体験をこのまえした。
「ダメじゃん、おれ」、とおもわず自分でつっこむ。
さいわいすこしかんがえたらおもいだせたけど、
「わすれたらこまる」という緊張感がなければ、
いくらジョギングといえども記憶からこぼれてしまう。
このときは、関連のない3つのことが はしりながら頭にうかんでいた。
2つまではなんとかなっても、3つ目は わたしの脳に負担がおおきすぎるみたいだ。
意外とこまるのが映画館で、
いいセリフやなにか気づいたことをメモしようとしても、
まっくらな場内ではむつかしい。
メモ帳としてつかっているロディア(12番)は、
ちいさすぎて くらいところでは役にたたなかった。
A4のノートだと、こんどはおおきすぎてあつかいにくいし、
ガサゴソへんなうごきをして、まわりの迷惑にもなりやすい。
また、紙面がひろいからといってたくさんかくと、
まえにどこまでかいたかわからなくなって、うわがきしたりする。
京大型のB6でもまだおおきい。
けっきょくわたしにはA6サイズがちょうどいいとわかった。
おおきなリングでとめてあるメモ帳がみつかり、便利につかっている。
かきこむごとに どんどんページをめくれれば、1件1項目の原則がまもれる。
もうひとつやっかいなのはお風呂にはいっているときだ。
わたしはたいてい本をもちこんで半身浴をしてるので、
なにかおもいついたときは、
その本の裏や表にある白紙のところをつかうようになった。
いぜんはなんとか線はひけても、
本に関係ないことなんて とてもかけなかったのに、
このごろはそういった抵抗がなくなった。
古本屋さんにうれなくなるけど、
お風呂にいるあいだモンモンとするよりもましだと おもうようにしている。
まえに『サザエさん』をみていたとき、本をまたいだカツオを サザエさんがしかっていた
(そういうサザエさんは、波平さんをまたいでカツオのもとにつめよっていた、というのがオチ)。
いまのわかいひとは、本をまたいだらいけないなんて感覚がわかるだろうか。
きたないかきこみをしながら、ときどき『サザエさん』のはなしをおもいだす。
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