2015年11月11日

文句をいわずにそうじする

「web本の雑誌」に連載されている
荻原魚雷さんの「日常学事始」が
ひきこもりぎみのわたしにいいかんじだ。
http://www.webdoku.jp/column/gyorai/
お金がなくても楽しく暮らす。そのために必要なちょっとした工夫とは?

がコンセプトで、自炊をはじめるにあたり、
いちばん最初に挑戦する「料理」や、
賞味期限はいつまで?など、
ひとりでくらすときの(ひとりでなくてもいいけど)
ささやかなテクニックが紹介されている。

わたしにありがたかった記事は「換気と金魚」で、
「とりあえず、窓をあけて換気をする」効用がかかれている。
なんでもないようでいて、これがとても気もちよかった。
朝おきると、とりあえず部屋の窓をあける。
さむい日でもとにかくあける。
目がさめても、おなじ空気のままでは
ズルズルとだるさをひきずりやすいけど、
ほんの5分でも窓をあけるだけで
てきめんに気分がかわる。

こうした具体的なテクニックがありがたい。
ちょっとしたコツをしることで、
スイッチがはいりやすくなる。
無意識に仕事をすすめられたらいいけど、
そんなちからはわたしにないので、
こうやってささやかなコツをつみかさね、
なんとかその日をのりこえるしかない。
わたしの「日常学事始」としては、
「文句をいわずにそうじする」をおすすめしたい。

中学校の同級生に、一生懸命そうじをするやつがいて、
そいつがかっこよかった。
ハデさはないけど、なんとなくみんなが
いちもく おきたくなる存在で、
わたしもなかよくつきあいながら
いろんなところをマネしていた。
そうじはまじめにやる、もそのひとつだ。
中学生にもなると、そうじ時間は
ブーブー文句をいうだけでほとんど手をうごかさず
ちんたらすごすのがふつうだ。
でも彼は、なにもいわずにテキパキとうごき、
雑巾がけでさえ一生懸命やっていた。
わたしが「そうじなんてだるくて」みたいなことをいっても、
その友だちは とくに否定しないけれど、
せっせと手をうごかしていた。
そのうちわたしは えらそうにグチをいうよりも、
ちゃんととりくんだほうがずっとスマートなことに気づき、
いっしょに雑巾がけをするようになる。

彼がそうじをまじめにするのは、
自分がよごしたからではないし、
もちろん先生にいわれたからでもない。
そうじ時間をしらせるチャイムがなると、
あたりまえのこととして そうじにとりくむ。
いっしょにやってみるとわかるけど、
そうじ時間をだらだらすごすよりも、
からだをしっかりうごかしたほうが気もちがいい。
彼は、そうじに道徳的な意味をおいていたのではないはずだ。
彼のおかげでグチをいうかっこわるさをしり、
そんな時間があったら、手をうごかしたほうがいいと
おもうようになった。

そうじには不思議なちからがあって、
なんでかわからないけど、
いろんなことがいい方向にむかう。
就職してからも、仕事はともかく
そうじだけはまじめにやったので、
わたしはなんどかほめられた。
いい習慣をおしえてくれたその友だちのことを、
ときどきおもいだす。
窓をあけ、まじめにそうじさえしたら、
たいていのことはうまくいくのではないか。

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posted by カルピス at 14:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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