http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586502/index.html
本格的な農耕をとりいれず、1万年もにわたり
狩猟採集をつづけた縄文時代のような社会は、
世界にも例がないという。
といわれても、あまりピンとこない。
縄文時代についてのわたしの知識が
あまりにもふたしかだからだ。
農耕をうけいれなかったのは、
その必要がなかったからで、
狩猟採集によってじゅうぶんな食料を手にいれていたのだろう。
人間、というよりもすべての生物は保守的だから、
よほどの必要がなければそれまでのパターンをくずさずに
生きていこうとするはずだ。
林雄司さんの名作に、「稲作をプレゼンする」がある。
http://portal.nifty.com/kiji/140501164001_1.htm
紀元前10世紀に、渡来人が縄文人にたいして
稲作へ移行したときのメリットをプレゼンテーションしたら、
という設定だ。
パワーポイントまではつかわなかったとしても、
似たような説明会が 縄文時代にはおこなわれていたのではないか。
イケてる渡来人たちに
「稲作はすてきですよ」といわれてもなお、
縄文人がなびかなかったのは、
それだけ安定したくらしが実現できていたのだろう。
縄文時代に関心があるつもりなのに、
縄文時代についてのいくつかの情報が、
ゴタゴタとあたまにほうりこまれているだけで、
けっきょくどのように稲作がひろまったのかが
すっきりと整理できていない。
縄文時代ときいてわたしがおもいうかべるのは照葉樹林文化で、
照葉樹林文化では、焼畑をしていたのだから、
縄文時代にも農耕があったとわたしはおもっていた。
それに、1万年にわたる狩猟採集がめずらしといったって、
そもそもアフリカをでたホモサピエンスは、
何万年ものあいだ狩猟採集でたべていたのではないか。
すべてが混沌と闇のなかだ。
縄文時代と稲作のひろがりについて、
林さんのプレゼンくらい
あざやかな説明ができるようになりたい。
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