2015年12月19日

クラブWカップでの、サンフレッチェ広島の善戦

クラブWカップが日本でひらかれている。
開催国枠で出場したサンフレッチェ広島は、
準決勝まですすみながら、南米代表のリバー=プレートにやぶれた。
それまでの2試合では、広島らしいかたい守備と、
こまかいパスまわしによる速攻がいきて、
日本の代表にふさわしいつよさが 印象にのこった。
リバー=プレートとの試合でも、
内容では広島のほうが圧倒していたのに、
なんども決定的なチャンスをつくりながら
きめきれなかったのが さいごまでひびいた。
解説の岡田さんが
「せっかくこれだけの試合をしてるんだから
 なんとか1点をかえさないと」と、
かてたのに もったいない試合だと残念がっていた。
ほんとうに、なんとかかたせてあげたいと
ねがいたくなる内容だった。
もっとも、きめきれなかったら かてないのがサッカーであり、
広島がこれからもうひと皮むけて つよくなるよう期待したい。
広島の戦術は、世界の強豪にたいしてもじゅうぶん通用しており、
自分たちのスタイルをもつ、成熟したチームにそだっている。

この大会は、形のうえでは
世界一のクラブチームをきめる大会とうたっているものの、
現実的には地域間でのレベルの差がおおきく
その格差を反映させた日程はまったく公平でない。
たとえば広島は4試合にかちつづけなければ優勝できないのに、
ヨーロッパと南米枠のチームは、
1試合にかっただけで つぎが決勝戦となる。
それだけ実力に差があるのだから しかたがないのだけれど、
はじめから露骨に差をつけておいて、
「真の世界一」とあおりたてるのは かなりむりがある。
ようするに、クラブWカップは
実力による世界一をきめるというよりも、
各大陸のナンバーワンチームがあつまりますよと、
形式を強調したおまつりにすぎない。

形だけのおまつりなのだから、
おまつりとしてたのしめばいい。
南米チームの応援にはいつもおどろかされる。
今回は、リバー=プレートのサポーターによる
道頓堀での決起集会が話題になった。
日本にはない情熱の表現は圧倒的だ。
ヨーロッパチャンピオンのチームは、
こんな機会がなければ日本にきてくれないので、
バルセロナやレアル=マドリードの試合をみられるのはありがたい。
すこしまえでは マンチェスター=ユナイテッドと
ガンバ大阪とのうちあい(3-5でマンU)が記憶にのこる。
あの試合も、クラブワールドカップならではのごほうびだった。

クラブWカップに出場するためには、
各地域でのチャンピオンズリーグに優勝しなければならず、
そのチャンピオンズリーグに参加するのには、
各国のリーグで上位の成績をおさめなければならない。
参加するための条件は ものすごくハードルがたかいのに、
その頂点の大会がただの「おまつり」なのがおもしろい。
参加するまでは ものすごくくるしいたたかいで、
本大会にはいると いっぺんに緊張がとけて、
「ごほうび」であり「おまつり」に内容がかわる。
あんがい そっちのほうが
すべてにおけるWカップの本質をついているのかもしれない。

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posted by カルピス at 10:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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