2015年12月28日

軟弱なおでかけも、妄想でタフな旅行者

介護保険にはなくて
障害者だけにむけられたサービスとして、移動支援がある。
ヘルパーが利用者ひとりにマンツーマンでつきそい、
おでかけの手だすけをする。
ひとは、生きてるだけで満足できるわけではなく、
なんらかのこころのときめきが必要だ。
余暇が充実していてこそ、生活がたのしいのだから、
必要なひとのために、こうしたサービスが用意されている。

きのうわたしがいっしょにおでかけをしたひとは、
あるいて町をまわるのが すきなひとだった。
そのひとの家からショッピングセンターまで、
90分ほどひたすらあるく。
小雨まじりのお天気で、風もあり、
おでかけにはたのしくないコンディションだ。
移動支援でなければ、こんな日に
そとをあるいたりしないだろう。
それでもだんだん調子がでてきて
どこまでもこのままいけそうな気になってきた。
さむいなか、雨や風にへこたれずすすむ
タフな旅行者になったつもりだ。
つぎにでかけるであろう
あるく旅行への妄想がふくらむ。

すこしまえの「デイリーポータルZ」に
「お祭りを抜けてコンビニに行くとパラダイス」
という記事があった。
http://portal.nifty.com/kiji/110913147917_1.htm
お祭りはたのしいものの、
屋台にならぶたべものは のきなみたかい。
じゃがバターなんて、じゃがいもにバターをぬっただけなのに
500円もする。
そうしたお祭りの相場を頭にうえつけたうえで、
コンビニにはいると まるでパラダイスみたいにやすい、
という趣旨だ。
そりゃお祭りでうってるものは、
お祭りだからたかいにきまっている。
コンビニの料金とくらべるのがむちゃというものだ。
とはいえ、視点をちょっとずらしただけで、
日常はあっという間に非日常的なパラダイスになると
この記事はおしえてくれる。

軟弱な旅行者であるわたしは、
じっさいにあるく旅行をするほどのガッツはないので、
妄想にたよって「旅」をたのしむ。
雨がふっていて、風もつよいけれど
そんな悪条件にめげないで まえにすすむかっこいいオレ。
じっさいは、雨といってもたいしたふり方ではないし、
風だってそんなにつよくない。
せおってるのは 巨大なリュックではなく、
ほんの3キロほどのデイパックだ。
それでも妄想のおかげで、
わたしはきびしい原野をのしのしすすむ
超人的な旅行者になる。

頭のなかでは冷静にパッキングをかんがえる。
どんな道具をリュックにつめようか。
寝袋とマットは必需品として、
コンロをどうするかでいつもまよう。
コンビニがそこらじゅうにあるのに、
おもい荷物をせおいたくないものの、
自由に火をおこせたら たべるたのしみがます。
本やパソコンはどんな形にしたらかさばらないか。

わたしはおおきなカサをさし、
パーカーやらマフラー、それに手袋で
しっかり防寒しているのに、
わたしがいっしょにおでかけした方は、
最小限の冬服でしかない。
現実にかえると、わたしより、そのひとのほうが
ずっとタフでクールな旅行者にみえる。
わたしがあるく旅行にでかける
「いつか」はやってくるだろうか。

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posted by カルピス at 16:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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