録画しておいたラグビーWカップ「日本代表 南ア戦を語る」をみる。
これまたはげしくこころをゆさぶられる試合だ。
とくに後半終了間際、日本のがんばりに
会場全体が日本をあとおしするムードになってからがすごい。
魂をこめた日本選手のプレーに、お客さんがさけんでいる。
かんきわまったサポーターの目に、自然となみだがあふれている。
ラストのトライでは、アナウンサーが
「いけー!いけー!」と
声をふりしぼり、なきながらの実況放送に
こちらもまたなみだをこぼす。
感動的な試合内容がかたりつがれるように、
この実況もまた、歴史にのこるのではないか。
こうした試合は、なかないほうがどうかしている。
澤選手の試合にしろ、この南ア戦にしろ、
みれば感動するにきまっている。
涙腺がどうこうというよりも、
無意識のおくふかくにねむっている感情を
ゆさぶられるかんじだ。
試合をふりかえりながら、南アフリカの選手がコメントをいれる。
「あの敗戦でわたしたちは目をさまし、
よりつよくなるための教訓にしました。
それができるのがスポーツの魅力です」
たしかに、どんなにきびしい、あるいはうれしい結果でも、
つぎにどうつなげていくのかこそが大切になる。
南アフリカにかつのは ひとつの目標ではあったけれど、
それで時計がとまるわけではない。
まけたほうにしても、まけたときこそ
つぎにどうするかで 選手・チームの価値がとわれる。
日本だって、それまでのくやしい試合があったからこそ
あの南ア戦があった。
気になるのはスポーツイノベーションのうごきだ。
あらゆるデーターを分析して勝利をめざすのは、
情報戦の傾向がつよすぎるようにおもえてくる。
とはいえ、どこまでコンピューターにたよるのかの
線びきもまたむつかしいだろう。
いまではスマホに観戦用のアプリがはいっていると、
選手たとちとおなじデーターをお客さんもみられるそうだ。
そんな時代のスポーツ観戦が、ひとむかしまえと
おなじやり方ですむわけがない。
ビックデーターによるスポーツイノベーションは、
いまはじまったばかりだ。
いくら便利だからといって、だれもがスマホをあやつりながら、
リプレイやデーター分析に熱中する スポーツ観戦になってほしくない。
南ア戦でのジャイアントキリングは、
情報をもとにねられた作戦が背景にある。
だからといって、あの感動がさしひかれたりしない。
データーはデーター、試合は試合だ。
スポンサードリンク