松江ではゆうべも雪がふり、まえの日とあわせると
積雪が38センチになった。
朝のおむかえがおそくなり、かえりは はやくおくるので、
ほとんど活動できないのは きのうとおなじ。
2日目となると、わくわく感だけでなく、
めんどくささがまじってきながらも、
わたしの雪あそびはまだつづく。備蓄ゴッコだ。
ほんとうに雪でこまったいるひとは、
ゴッコなんていうと 腹がたつかもしれないけど、
非日常の体験は、ステージを備蓄へとうつした。
きのうのわたしは、食料品の備蓄について、
いくらかの こころのこりをかんじていた。
お米は10キロ以上あるし、インスタントラーメンや
スパゲッティもいくらかはダンボールにはいっている。
だから、たべものにこまっているわけではないのに、
ちょっと雪がつづいただけで、
陸の孤島にとりのこされた気分がわいてくる。
あたりまえにスーパーでかいものができた
とおい日々をなつかしくおもいだす。
わたしは小学生のときによんだ『ロビンソン漂流記』の影響で、
なにかをためこむのがすきだと、まえの記事にかいたことがある。
ロビンソンが小麦をたくわえ、
牧場でヤギをふやす場面がだいすきだった。
おおきくなってからは、現金よりも現物、
たとえばドラム缶いっぱいの灯油や
家のまわりにつみあげたマキの山に
ふかい安心をおぼえる。
西暦2000年をむかえるにあたり、
コンピューターがくるい 混乱がおこるのでは、といわれたときや、
新型インフルエンザがはやりそうだから、
そとにであるかず、しばらく家にこもれるだけの
水とたべものを準備したほうがいい、なんていうときは
おおっぴらに備蓄のかいものができるので はりきったものだ。
今回の大雪で、ほんとうに肉や野菜がかえなくなったらいやだから、
きょうは仕事のかえりにあるいてスーパーへいく。
スカスカの棚に、しなびた野菜がちょっぴり、
みたいな品ぞろえになっているかも、と
心配(たのしみ?)していたけど、
店のなかはいつもとあまりかわらない雰囲気だ。
雪のため、ながぐつをはいた女性がおおい。
あんがい彼女たちも、いまのうちに
備蓄を確保したいのかもしれない。
同好の士をえたようで、連帯感がわく。
お店のようすを報告すると、
いつもにくらべ 品うすになっている棚がいくつかある。
おそうざいはぜんぶうりきれていた。
肉ものこりがすくなくなっており、
ミンチの棚は、鶏肉のミンチがすこしだけならんでいる。
野菜はあんがいのこっているし、値段もいつもどおりだった。
わたしはまずキャベツひと玉をカゴにいれる。
春キャベツが158円だった。ほかには ばらうりのニンジン3本。
それに豆腐と納豆。水煮の大豆を2つ。
ほしたイワシに豚モモのきりおとし。
備蓄というよりも、これでは 夕ごはんのかいものだ。
緊急じたいでは、缶詰や乾めんよりも、
生鮮食品がなつかしくなるだろうから、
日常的にかっているたべものを中心にえらんだ、
というのはいいわけで、ほしいものを ただカゴにいれただけ。
それでもわたしは頭のなかで、
大雪にとざされた町を舞台に、かぎられた食糧をやりくりしながら
寒波をのりきるひとびと、というストーリーにそい、
なんちゃって備蓄の充実をよろこぶ。
あすの朝はひえこみがきびしくなり、
道路がこおるかもしれないと心配されている。
大雪も3日目にはいれば、わたしの想像力はネタがつき、
いよいよほんとうにトホホな心境になるかもしれない。
スポンサードリンク