「なるほどマネー」が連載されている。
投資や、老後にそなえた貯蓄のアドバイスは、
きっとそのとおりなのだろうけど、
コツコツ堅実な生活をいとなんできた
りっぱなサラリーマンにしか 参考にならないプランがおおい。
わたしは、貧乏人と劣等生のひがみから、
なにが投資だと、やさぐれながら ときどき目をとおしている。
11月6日には、投資の新「常識」2として、
「人的資本」がとりあげられた。
人的資本とは、ききなれないことばなので、
はじめはこれまでの人生でつちかってきた
「人脈」のことなのかとおもった。
しかし、この記事でいう「人的資本」とは
「健康で働くことができる力」なのだという。
精神的にも、肉体的にも、健康でなければ 仕事はできない。
歳をとってもすこやかにくらせる状況が「人的資本」であり、
わかいころから投資してこのちからをはぐくんでいかないと、
歳をとってから きゅうになんとかできる能力ではない。
歳をとっても、健康ではたらけるのなら、
すこしでもお金をかせげるし、医療・介護への支出もすくない。
「人的資本」ということばはしらなかったけど、
わたしは、わかいころから げんきなからだ だけをたよりにしていた。
公的年金だけでくらせるとは とてもおもえないので、
年金5万、はたらいて5万の、10万円あれば
なんとかなるのでは、というのがわたしの計画だ。
そのためには、65歳をすぎてもはたらかなくてはならないけど、
いちにちに数時間ていどの仕事なら
そんなに負担ではなく、社会とのつながりをたもてるぶん、
健全な精神状態のためにも いいようにおもう。
お金はもちろん大切だけど、健康はそれ以上に生活の質を左右する。
10代のころからトレーニングをかかさなかったのも、
本や映画ですこやかな精神状態をたもってきたのも(ほんとうか?)、
56歳のいまとなっては、ぜんぶ「人的資本」への投資だったといえる。
そうかんがえると、「人的資本」は便利なことばだ。
わかいころのあそびは、歳をとってからの趣味にもいきる。
ひとりでの旅行がすきだったので、
お金をかけない旅行のスキルを身につけられた。
歳をとってから、さあ旅行にでかけよう、としても、
あるていどの経験がなければ、自由で気ままな旅行は
なかなか実行できないだろう。
水泳やジョギングの習慣は、
老後のコンディションづくりに直接むすびつく。
すべては老後の準備としてとらえられる。
人的資本は、からだの健康だけでなく、
ゆたかな精神活動も だいじな資本だ。
体力とおなじように、きゅうには手にはいらない。
人生はトータルだと元日本代表監督のオシムさんがいっていた。
たしかに、わかいころからどう生きてきたかが
老後になってトータルとして とわれてくる。
人的資本とは、どれだけのちからが
トータルとして蓄積されているかであり、
お金にたよれないわたしは、
それ以外のちからで老後を準備するしかない。
さいわい、からだをうごかすのは苦にならない。
人的資本の蓄積をめざして
いまのうちから たくさんあそんでおこう。
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