3年目は950グラム(キロではない、グラムだ)と、
自然農法による米づくりが さっぱりうまくいかない。
きょねんはかなりていねいに泥団子をつくり、
ひとつひとつ間隔をはかって田んぼにおとしていったのに、
たいして改善はみられなかった。
いちばんうまくいった1年目は、花さかじいさんみたいに、
泥だんごをバラリとまいたら あんがいうまくいった。
ていねいにやってもうまくいかないのだったら、
楽なほうがいいので、ことしは花さかじいさん方式にもどした。
泥団子もつくらない。
種もみを田んぼの土とまぜ、
団子というほどのかたまりになってない状態で、
そのまま田んぼにまいていった。
泥団子づくりは、けっこうめんどくさい。
種もみを土とまぜたのち、
まずウンコみたいなヒモ状の団子をつくっていく。

それをかわかしてから、こまかくくだき、
ウサギのえさみたいなペレットにする。
田うえにくらべたら はるかに楽なものの、
できるだけかんたんなほうがいいわたしとしては、
団子づくりの手間もはぶきたかったので、
ただ土とまぜるだけにとどめてみた。

種もみと土をまぜてブルーシートにひろげ、
すこしかわかしてからバケツにいれてまく。
あわせて1時間あればすべておわる。
ふつうの米づくりでは、田うえと稲かりの時期がいそがしい。
どうしても春と秋に仕事のピークがふたつできる。
春は、田うえの準備として、トラクターで土をあらくおこしたのち、
田んぼに水をはって、またトラクターのロータリーで
土をこまかくしてから、ようやく田うえができる。
自然農法による直まき栽培は、それをぜんぶ省略する。
土をたがやさないし、田うえもせず、
田んぼにちょくせつ種もみをまく。

【種もみをまいたあとの田んぼ】
ただ、もみのまままくと、鳥にたべられてしまうので、
土とからめた団子にしてまくのが特徴だ。
その、唯一の「仕事」である泥だんごづくりさえ、
こんかいはかんたんにすませたので、種まきが1時間でおわった。
まわりの田んぼをみると、この時期は
トラクターで田うえの準備をすすめている。
わたしは きょうだけで、田うえに該当する すべての仕事をおえた。
ものすごく楽だったけど、はじめにかいたとおり、
なかなかおもうように稲がそだたない。
かといって、ふつうの米つくりには興味がわかないので、
自然農法をことしもまたためしている。
ことしは何キロの収穫があるだろうか。
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