外国人からみて不思議におもえる日本人の行動を、
スタジオにあつまったゲストをまじえてはなしあう。
女性のふるまいが子どもっぽい、とか、
血液型にとらわれている、とかはわたしも気になっている。
女性がおとならしくふるまうのではなく、
かわいくみえるようにはなすのは、
わたしのこのみではない。
まあ、わたしだって、外国人からみれば、
おとなとしてのふるまいに問題がありそうだけど。
はじめての指摘でおどろいたのが、
予定をまえもってたてる、という日本人の特徴だ。
ほかの国のひとは、たとえばいっしょにのむときに、
「いまからどう?」が基本なのにくらべ、
日本人は2週間くらいさきの のみ会として予定にいれないと、
いきなりのさそいにはのらないのがふつうだ。
新宿のバーでききとり調査をしたら、
外国人客のほとんどは、その日にあう約束をしている。
たとえば2時間ぐらいまえにきめたのみ会なのにひきかえ、
日本人客は2週間まえとこたえたひとがおおかった。
また、日本人は月にいちどくらいしか、友だちと食事しないのに、
自分は週に2回はいく、というゲストがいた。
夜は、あそびのためにいつもあけてあるかんじだ。
いちいち予定をたてないで、なりゆきにまかせているから
週になんども友だちとあえるのだろう。
2週間もさきのことはわからないので、
うごけるときにあそんでおこう、という意識がある。
司会の鴻上さんが、
高校生のときまでは、自分もそうだった、といわれる。
なんでおとなになったら予定をたてるようになったんだろう?
と自問すると、
外国人のゲストが、「日本人は仕事がいそがしいから」
とおもいつきをはなしていた。
たしかに、いそがしいひとは、
きゅうに今夜あいましょう、とさそわれてもうごきにくい。
わたしはとくにいそがしい人間ではないので、
たのしいおさそいだったら、たとえ「今夜」といわれてもうごける。
でも、基本的に自分の生活リズムをまもりたいので、
週になんどもあそびにでるのはめんどくさい。
直前のおさそいでペースをみだされたくないというおもいがある。
わたしもやはり日本人的な予定文化がしみついているのだろう。
夏目漱石の小説をよんでいると、
約束もなしに、ふらりと家をたずねあっているので、
むかしの日本人社会は、いまほど予定をたてなかったのかもしれない。
このまえしりあいの女性を食事にさそったとき、
「来月になったらうごけそう」といわれ しらけてしまった。
もちろん「今夜は?」ともちかけたわけではなく、
たしか来週は?みたいなおさそいだったけど、
さそわれたほうからすれば、あまりかんたんにオッケーすると、
やすっぽくみられる、という意識がはたらくのだろうか。
まあ、わたしとあいたくなかっただけかもしれないので、
日本人の予定ずきとはすこし話題がずれる。
外国人ゲストのはなしをきいていると、
予定にしばられる日本人がおかしくおもえてくる。
でもまあ、どっちがただしい、という問題ではないので、
そういう特徴が日本人にはある、と認識していればいい。
外国人からみたら、わたしの人間関係など、
へんにおもえることがたくさんあるだろう。
なぜ夫婦でいるのか、とか、
そんな家族関係はおかしい、とか、
仕事へのかんがえ方がゆがんでいる、とか、
ありえない人間におもえるのではないか。
それでもちゃっかり生きているのだから、
外国人がすこしくらいへんにおもうような習慣でも、
反省なんかしないで、それはそれでいいんだ、とひらきなおっている。
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