かとうちあきさんがとりあげられた。
タイトルは「予想外を楽しむ心持ち」。
さほどおおくはない文章に、
かとうさんが野宿をはじめたきっかけや、
なぜ野宿をするのかが、わかりやすくまとめられている。
きき手がじょうずにかとうさんの魅力をひきだしており、
すこしおおげさにいえば、珠玉の名文集だ。
8年まえ。
わたしは、かとうさんがはじめてだした
『野宿入門』をよみ、すっかり感心してしまった。
自由について、こんなにわかりやすくかいた本はない。
根がまじめなわたしは、『野宿入門』をよみながら、
あちこちにえんぴつで線をひいた。
どちらかというと、かるい文章なので、
一般的にはそんなよみ方をする本ではないのだろうけど、
わたしには、かとうさんがふかせている自由の風が、
とてもここちよかった。
けさの記事も、かとうさんのこころのもち方が、
とてもよくまとめられている
(寝袋にくるまったかとうさんの写真が 野宿の精にみえる)。
・はじめての野宿は高校1年生の春
・寝袋ひとつ担いで旅する行為の自由さに憧れていた
・(当時は)女子高生ブームの時代で、大人に好きに消費されるだけの
「女子高生」に抗するようなことをしてみたかったのだと思います。
・高校3年生の夏休みに、53日かけて日本縦断。所持金は約7万円。
前に進むには、行く先々で見知らぬ人と
コミュニケーションをしないといけません。
・到着したときにはすごい達成感がありました。
でも、達成感が目的になると
「より遠く」「より早く」となっていくだけなので、
旅の途中を楽しみたいな、と思いました。
・大学では野宿仲間もできました。ただ「学生のうち」
「就職したらできないよ」と言われるのがイヤで、
「ずっと楽しい旅をしながら生きていけないかなあ」
と考えていました。
・受験勉強とか就職活動という、それを乗り越えれば
若者を人間的に一回り成長させる、
というような「節目感」が苦手で、
4年生では半年、野宿の旅をしながら、将来を考えました。
・結局、就職せずに大学でバイトしていた介護の仕事をそのまま続け、
野宿への愛をミニコミ誌の編集にも注ぎました。
・(野宿では)予想外のことはたくさん起きます。
すべて楽しむ心持ちでないとやっていけず、
生きていく上で何でも面白がれるようになりました。
・野宿という旅を通じて、ダメな自分を意識し、
他人のダメさも受け入れて、愛せるようになった気もしています。
ダメな自分を意識し、他人のダメさも受け入れて、愛せるようになった気もしています。
がすばらしい。
これができないから、みんな生きるのがつらいのだ。
わかくしてこのこころもちにたどりつたかとうさんは、達人である。
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