2018年05月24日

かとうちあきさんについてのつづき

かとうちあきさんは、寝袋ひとつでなんとかしてしまう。
マットがなければダンボールをしくし、
夏の夜に蚊になやまされても、
「もう刺すなら刺せ!」と達観した自分をたのしむ。
お金がとぼしくても、あるお金でなんとかするし、
すごくさむい夜は、ブルーシートを
寝袋カバーのかわりにしてしのぐ。
終電をのがしても、
宿にとまるのはもったいないから野宿をするし、
そうした「しょうがないから」の野宿でなくても、
ただたのしいから野宿をする。
自由だ。

なにかへの執着やこだわりは、自由からとおざかる。
これさえあったら大丈夫、という道具は、
ちがうみかたをすると、
それがなければどうにもならない状態をうむ。
巡礼の旅の準備として、わたしはいま
どんな靴をはくかをかんがえている。
あるきやすく、雨にもぬれない靴なら完璧だけど、
それにたよりきっていたとき、
なくしたり、とられたりしたら、
かなり気もちがへこむだろう。
はじめからそこそこの靴で手をうっておけば、
それがなくなっても、心理的な影響はすくない。
雨がふっても、あしもとがぬれないのは
とても大切なアドバンテージだけど、
完璧をもとめないで、
多少ぬれてもへっちゃらな気もちをそだてていったほうが、
いろんなアクシデントにも対応できる。
へたにこだわりをもつと、
それにたよった心理状態をうみやすい。

ビールがものすごくおいしい状況は、
ビールがなければとんでもない地獄となる。
ビールがなければスイカでもいいよ、とは
なかなかおもえない。
かとうさんは、ま、いいかと、
きっといえるひとだ。

かとうさんは、この寝袋でないと、とか、
この道具がぜったい必要、とはいわない。
自由なのだ。

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posted by カルピス at 19:15 | Comment(0) | かとうちあき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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