高度成長期のまえくらいの経済規模にもどり、
みんながすこしずつ貧乏な生活をおくればいい、
というようなことを、
演出家の宮ア駿さんがはなしていた。
でも、いちどぜいたくなくらしになれると、
なかなか貧乏な生活にはもどれない。
たとえば、日本人がエビフライをたべるために、
東南アジアで大量のエビがかわれている。
日本人の食欲のために、マングローブの森が破壊されている。
だったら、天丼にはエビフライがのってなくてもいいや、
とはおもえないのが問題なんだ、というのが宮アさんの説明だ。
ネットで「エビフライ市場が縮小」という記事をみたとき、
わたしはまっさきに、この宮アさんのはなしをおもいだした。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180608-00010000-minatos-bus_all
エビフライがなくてもいいとおもいはじめたなんて、
すごいニュースではないか。
日本人もなかなかやる。
でも、記事をよむと、ぜんぜんちがう内容だった。
ほそいエビにおおきなコロモをつけたエビフライが、
贅沢な日本人にあきられてきた、という さらにひどいはなしだ。
エビフライはうれなくなったけど、
そのかわりに、エビカツがよくうれているのだという。
エビカツとはなにか。
わたしはきいたことも、たべたこともない。
ネットをみると、エビの肉をミンチにして、
コロッケみたいに油であげた料理なのだそうだ。
ますます贅沢になった日本人が、
ほそいエビフライではあきたらず、
エビの肉がいっぱいつまったカツをもとめた。
これでは、自然環境がもとの姿をとりもどすのは、
ずいぶんさきになりそうだ。
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