日本対ポーランド 0−1
日本は6人の選手をいれかえ、システムも4−4−2へ。
これまでピッチにたっていなかった選手をつかうのは、
ひかえ組のモチベーションのためには納得できる。
もうひとつ、会場のヴォルゴグラードは、
気温35℃というピッチコンディションで、
90分はしりきるのは無理と計算しての、
6人いれかえだったたのではないか。
ただ、4−4−2は機能しなかった。
これまでの2試合のようには、コンパクトな陣形がたもてず、
ラインがさがりぎみで、
ボールをうばっても、そこからせめこむには距離がありすぎた。
日本にいい時間帯もあったけど、
ポーランド優位で試合がすすんでいき、
日本はカウンターをなんどもくらう。
後半の13分にフリーキックから先制をゆるす。
同点にもちこまなければ、
日本はグループリーグでの敗退がきまってしまう。
しかし、この日の日本は攻撃に迫力がなく、
得点の可能性がかんじられない。
柴崎がたてにボールをいれることもなく、
いかにもせめあぐねているようすだ。
おなじ時間に、コロンビアとセネガルの試合もおこなわれており、
ずっと0−0だったのが、後半にはいって試合がうごき、
コロンビアが1点をいれる。
こうなると、状況がかわってきて、
日本は0−1でまけていても、このままいけば
「フェアプレーポイント」でセネガルをうわまわり、
グループ2位になると、実況のアナウンサーが説明する。
西野監督にも、この情報はつたわったようで、
1点差まけのままでじゅうぶんという判断から、
日本はむりにせめこまず、ボールをまわすだけになった。
ポーランドとしては、1点を先制しているわけだから、
むりに2点めをねらう必要がなく、こちらもまえにでようとはしない。
試合は結局、日本がうしろでボールを10分間まわしつづけ、
そのまま終了となる。
もし、セネガルが1点をかえせば、
日本はどうしても同点においつく必要があった。
西野監督は、リスクをおかしてせめるかわりに、
コロンビアがこのままセネガルをおさえるほうのリスクにかけた。
セネガルががんばって、あるいは、コロンビアが気をゆるめ、
セネガルに得点がうまれたら、
0−1でおわった日本は グループリーグ敗退となり、
日本はくやみきれない試合になっていた。
大会規定からいえば、西野監督の判断はまちがいではない。
とはいえ、いかにもすっきりしない、あと味のわるい試合だった。
日本があのまませめたとしても、
ゴールを期待できない内容だったけれど、
得点をきそうサッカーにおいて、
自分たちによる得点をあきらめ、
同時刻におこなわれていたべつの試合に
重大な結果をゆだねたのは、
リスクのおかし方としてうつくしくない。
セネガル戦とはべつのチームになってしまい、
フラストレーションのたまる試合だった。
結果として、日本は決勝トーナメントへすすむ。
予想外の結末にちからがぬけてしまった。
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