糸井重里さんが、
「(巨人が)『弱いチーム』になって、よかった」
とかいている。
糸井さんは巨人ファンでしられ、
ここ数年を「さっぱり」な気もちですごされていたとおもう。
それが、いよいよ「『弱いチーム』になって、よかった」
とまで、ひらきなおるにいたったのかと、
気のどくにおもいながらよんでいたら、
どうもほんとうに「よかった」と達観されたみたいだ。
こういうメンバーで、こういう戦い方をするだろうと、
4月までに予定に入っていた選手たちが、
ことごとく不調だったり、ケガをしたりしています。
ある程度安心してまかせられるはずのエースも、
大事なところで「まさか」という乱調になります。
ふつう、これくらいで勝てるだろうというような試合を、
まさかというくらい、奇跡のように落とします。
逆に、これはこのまま負けだなと思うような試合を、
じたばたと粘って奇跡的に追いついたりして、負けます。
「・・・乱調になります。
・・・奇跡のように落とします。
・・・奇跡的に追いついたりして、負けます。」
がすごくおかしい。
ようするに、どうやっても
安定してかちつづけられない。
大切な試合にことごとくまけ、
どうでもいい試合をムダにかって、
お、調子がでてきたのか?とおもわせておきながら、
けっきょくは安定して不安定なことしの、
いや、ここ数年のジャイアンツ。
たたみかけるようにトホホの状況がかたられたのち、
活躍する予定だった選手がいなくて、
一軍の名簿にもなかった選手たちが観客席を湧かせてる。
かんたんに言うと、ぐちゃぐちゃな弱いチームなのです。 (中略)
なにが起こるかわからない試合をして、負けるのはOK!
可能性をはらんだ「ぐちゃぐちゃ」が、チームを変える。
とあるから、いまの「弱いチーム」がくりひろげる
ぐちゃぐちゃ ならではの必死な野球を
糸井さんはほんとうに おもしろがっている。
巨人が圧倒的につよかった時代には、
想像できなかったたのしみ方だろう。
客観的にみれば、このような体験をつみながら、
巨人ファンも ようやくほかのチームのファンとおなじ視線で
野球をみられるようになるのだから、
よわさもけしてわるいことばかりではない。
「弱いチーム」は、ファンのこころをきたえてくれる。
人格形成のために応援するわけではないとはいえ、
副産物として おおくをもたらしてくれる 巨人のよわさに
敵ながらあっぱれの拍手をおくる。
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