わかいころとおなじようにやってるつもりでも、
なさけないタイムにがっかりしている。
かんがえてみれば、わかいころとおなじように
からだがうごくわけがない。
90歳でもこんなにげんき、みたいな
スーパー老人を紹介する番組をみると、
たしかにげんきだけど、のっそりしたうごきはいかんともしがたく、
年齢のわりにはわかい、という程度であって、
ほんもののわかものとはまるでちがう動作だ。
わたしはいま57歳で、はしったりおよいだりをつづけているけど、
回転のあがらないはしり・およぎしかできなくなっている。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)の練習ばかりしていたから、
とおもっていたけど、単純に歳をとっただけなのでは。
90歳が二十歳のわかものとおなじうごきができないように、
57歳もまた、二十歳のうごきにはおよばない。
二十歳から90歳までのベストタイムをグラフにすると、
二十歳のときから、右かたさがりにおそくなるはずで、
57歳はそのとちゅうにある。
いくら気もちとからだがわかいつもりでも、
90歳のほうにちかい「とちゅう」だ。
もうすぐ老人の域にちかづく57歳が、
わかいころとおなじうごきを維持できるわけがない。
スピードでは勝負にならないけど、
体力としては、おなじことができると
あたまのどこかでたかをくくっている。
瞬発力はなくても、時間をかければ
わかいころとおなじちからを発揮できるとおもっている。
じっさいは、わかいころよりもはるかに体力がおち、
おなじことはできなくなっているはずだ。
くちさきでは歳をとったといいながら、
そこらへんの認識がきわめてあまい。
まえに、ジムでときどきみかけた70代の利用者は、
トレッドミルでわたしよりはやくはしり、
とくにラストスパートでは、
いつもすごい回転にまでもっていっていた。
こういうひとがいると、つい自分の将来の姿を
そのひとの運動能力にかさねてしまうけど、
ほんとうは、きわめてまれな例とおもったほうがいいだろう。
ちゃくじつに老人へとちかづいているわたしなので、
ちゃくじつにタイムがおちていく状況を、素直にうけいれたい。
いつまでもわかいつもりで 自分のちからを過信している老人は、
歳にあった服をえらべないおじさん・おばさんみたいに、
実害はないけれど、めんどくさい存在かもしれない。
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