なにげないひとことが、なぜかこころにささったりする。
ずいぶんまえに、山藤章二さんが
「あなたにとって○○とは?」
と質問するひとの気がしれない、という趣旨のことをかいていた。
気がきいた質問におもえるけど、
いわれたほうはこまってしまうから。
山藤さんは、
「わたしにとっても、だれにとっても ○○は○○です」
とこたえるそうだ。
その文章をよんでから、わたしも
「あなたにとって○○とは?」
の質問にひっかかるようになった。
テレビやラジオでも、
「それではズバリききます。
あなたにとって○○とはなんですか?」
という質問をよく耳にする。
きかれたほうは、それぞれよくかんがえて
もっとも自分の気もちにそったいいかたでこたえるけど、
そうたずねられて こまらないのだろうか。
イナモトさんのブログに、この問題がとりあげられていた。
http://yinamoto.hatenablog.com/entry/2018/09/24/174623
質問する側としてはていよく番組なり、インタビューなりを追われる手段なのだろうが、さてもさても、そう簡単に問いたり、答えたりしていいもんだろうか。
たとえば、
「あなたにとってサイン・コサインとは何ですか?」
「あなたにとって源氏物語とは何ですか?」
「あなたにとって小林製薬とは何ですか?」
「あなたにとって太陽系とは何ですか?」
「あなたにとって○○とは?」
の質問が、いかにへんてこなのかがよくわかる。
最近わたしにささったなにげないひとことは、
しりあいがいった
「あつすぎるとビールはほしくない」だ。
ビールよりも キンキンにひえた缶チューハイがのみたいという。
あつい日は、ビールにきまっていると おもいこんでいたけど、
そういわれると、わたしもそれほど
ビールをのみたいと おもわなくなった。
ことしの夏は記録的な猛暑だったのに、
しりあいとの のみ会で、2どビールをのんだきりで、
ビールよりも缶チューハイやジン=トニックをからだがもとめた。
これは、あつすぎるとビールがほしくない現象がおきるというよりも、
しりあいのいったひとことに、わたしが影響されたと解釈している。
わたしにとって、影響をうけるひとこととはなんなのだろう。
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