幸福というのは、「いい時間」を過ごすことではないか。
とかいている。
これまで幸福の定義をいろいろきいたけど、
この「いい時間」説はすごく納得できる。
値段だとか、一般的な価値だとかと関係なく、
それをしていた時間を、「よかったな」と感じていたら、
それが「いい時間」というものなんだと思う。
わたしはどんなとき「いい時間」とかんじているか。
・気もちよくはしれたとき
・おもしろい本をよんでいるとき
・動物になかよくしてもらえたとき
ひとをしあわせにするには、
そのひとにいい時間をすごしてもらえばいいわけだ。
このごろすきになった ながい距離をあるくのは、
4〜8時間かかるので、いい時間をながく味わえる。
しあわせがながつづきするのだから、おすすめの活動だ。
とびきりながくつらいレースは、しあわせを味わえるだろうか。
富士山のまわりを168キロもはしるグレートレースがある。
このまえ録画でみていたら、優勝した選手が ゴールのてまえで
「最高にしあわせだ」とはっきりくちにした。
ずっと2位ではしり、さいごのさいごで
1位の選手をぬいての優勝は、会心のレースはこびであり、
自分への自信にもつながったのだろう。
スタートしてからおよそ20時間、
ずっとはしりつづけ、やっと手にした1位は
かくべつのしあわせを味わせてくれたようだ。
ある選手は、128キロのエイドステーションについたとき、
これからスパートをかけて まえの選手においつき、
入賞をねらおうとしていた。
「40キロか」
とその選手がつぶやく。
128キロもはしったのに、まだ40キロもあるのか、
という意味だとおもったら、
「40キロしかないのか」
と、ひとりごとがつづいた。
まえをはしる選手においつくのに、
40キロでは時間がたりない、というあせりだった。
わたしは、この時点において
「あと40キロしかない」と とらえる
この選手の精神力におどろいた。
この選手は、レースのなかで いつ、どれくらい
しあわせをかんじたのだろう。
ながくあるくのは ただ単純にたのしいけど、
ながくはしるのは、なかなか労力がむくわれない。
それでもレースに参加しつづけるのだから、
タフなレースは、よほどいい時間をすごせるようだ。
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