2018年10月19日

バイブルになりつつある『夜廻り猫』

『夜廻り猫』のサイトをのぞくと、
更新された作品だけでなく、
まえにかかれた話もついよんでしまう。
わがままだったり(モネ)、調子よかったり(ワカル)、
どうしても遠慮してしまう性格だったり(ラミー)と、
いろんなネコがでてくる世界にすっかりなじんできた。
『夜廻り猫』をしってると、世界はずいぶんふかくてあたたかい。
人生におけるバイブルとなる作品だ。

「夜廻り」をしながら、遠藤さんはいろんなひとからはなしをきく。
ネコをたすけることもあるけど、たいていの場合、
遠藤さんがなみだのにおいをかぎとるのは人間のかなしみだ。
ときには、よろこびのなみだだったりもする。
遠藤さんは、こころがよわいひとでも、
けしてきりすてたりしない。
だめだった過去を後悔するひとには、
「おまいさんはがんばっている」と
そのひとぜんたいをうけとめる。
作者の深谷かほるさんは、どうやって遠藤さんのような
キャラクターをおもいついたのだろう。

「猫貧乏」ということばがでてきた。
気のどくなネコをだまってみすごせず、
何匹もひきとので、お金がたまらないひとのことだ。
「なんとかなる」といって、ネコとのくらしをやめられない。
貧乏かどうかはわからないけど、
わたしのまわりには、こまっているネコを
そのままにしておけないひとが何人もいる。
遠藤さんは、よわっているネコをみつけたとき、
このひとなら大丈夫、というしりあいにたよる。
わたしはまだ遠藤さんにたよられるほどの存在ではない。

わたしの家にいるココは、
まだ子ネコのせいか あそぶのに夢中だ。
家族の足に本気でたたかいをいどんだり、
けっこうなあばれんぼうだけど、
『夜廻り猫』をよんだあとでココとすごすと、
なにかふかいはなしをしてくれている気がする。
ココをだっこして、『夜廻り猫』のはなしをきかせながら、
わたしはココをなでる。

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posted by カルピス at 23:40 | Comment(0) | ネコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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