『本の雑誌 1月号』で2018年のベスト10が発表されている。
(以下、ネタバレあり)
杉江さんが『ノモレ』を猛烈におし、
これ以上の本には十年は出会えない。もはやオールタイムベストです。
そのとおりに選考会(というより座談会)がすすみかけたところ、
さいごのさいごにどんでんがえしがまっていた。
まあ、これは『本の雑誌』ではよくあることだ。
同率で一位は、という提案もあったけど、
「一位というのは厳密なんですよ」
という意見により、じゃんけんがおこなわれ、
その結果・・・。
一位をきめるのがすごくだいじ、
といいながら その方法がじゃんけんなのは、
サッカーにおけるPKみたいなものか。
杉江さんは、いつも全力で本をもちあげるから、
「これ以上の本には十年は出会えない」
みたいな発言は、いくぶんさしひいて
判断したほうがいいかもしれない。
何ヶ月かまえ、杉江さんが『ノモレ』をほめたとき、
わたしもどれどれとよんでみたけど、
正直いって、それほどの作品とはおもえなかった。
杉江さんはもう一冊、
『ディス・イズ・ザ・デイ』(津村記久子)を
サッカー本大賞に推薦している。
これはわたしも異存のないところで、
サッカーチームを応援するひとたちには、
それぞれものがたりがあるのを うまくとりあげている。
わたしが関心のあるミステリー部門では、
『そしてミランダを殺す』(ピーター=スワンソン)と
『オンブレ』(エルモア=レナード)が
1位と2位にえらばれた。
どちらもわたしはよんでおり、
とくに『そしてミランダを殺す』のうまさは格別で、
ミステリーのたのしさを堪能させてくれた。
務台夏子氏による訳もこなれており、
だれにでも安心してすすめられる。
『オンブレ』は、村上春樹さんの訳にひかれた本だ。
主人公の精神的なつよさが印象にのこる。
とはいえ、あまりたくさんの本に目をとおしてないわたしが
1位と2位の両方をよんでるなんて、
ミステリー部門は収穫のすくない年だったのだろうか。
わたしのベスト10は以下のとおり。
『そしてミランダを殺す』(ピーター=スワンソン)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/459169846.html
『許されざる者』(レイフ=GW=ペーション)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/460338127.html
『夜廻り猫』(深谷かおる)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/454978597.html
『不死身の特攻兵』(鴻上尚史)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/459153549.html
『甘いお菓子は食べません』(田中兆子)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/459723468.html
『監督たちの流儀』(西部謙司)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/456927447.html
『あおいけあ流介護の世界』(森田博洋之・加藤忠相)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/462095844.html
『コールド・コールド・グラウンド』(エイドリアン=マッキンティ)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/460587811.html
『オンブレ』(エルモア=レナード)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/458553015.html
『ディス・イズ・ザ・デイ』(津村記久子)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/449305190.html
タグ:2018年ベスト10
スポンサードリンク