ぐらいのゆるい予定なので、荷物はすごくすくないはずだった。
マラソン大会に参加するわけではないし、
寝袋がいるような場所にもいかない。
キンドルがあるので、おもい本をもっていく必要もない。
リュックはきっとスカスカで、羽のようにかるい(はず)。
でも、どうしたことか、荷づくりで、
シャツやズボンを用意するうちに、
こわけした袋がいくつもできている。
長ズボン・半ズボン・Tシャツ・・・、
たいしたものをつめたわけではないのに、
なんでいつも荷物はたくさんになるのだろう。
しばらくかんがえて、電子辞書と旅行用の時計はやめた。
いろいろさきまわりして心配するから荷物がふえるのだ。
キンドルがあるから本はいらない、なんていいながら、
ちゃっかり文庫を3冊しのばせ、
くつしたやパンツを5枚ずついれわたしがわるい。
不安がひとを荷物もちにする。
その気になれば、デイパックにもおさまるはずなのに、
いつものこととはいえ、30リットルのリュックがいっぱいになった。
きょうはひさしぶりにお天気となった。
ずっと雨まじりのくらい日がつづいていたので、
おひさまをみるのはひさしぶりの気がする。
お天気でよかった、とおもっていたら、
出雲空港へむかうとちゅうの道は、キリがふかくたちこめている。
お天気がよすぎたのだ。
このキリで飛行機がとべば おどろくべきだろう。
でもまあいいか。旅行とは、こういうものだ。
わたしがやることは、うまくいかないにきまっている。
タイへいけなくても、それはそれで
なにかべつの展開がひらけるだろう。
われながらおちついて空港につくと、
東京への便は欠航だけど、わたしがのる大阪ゆきは、
定刻どおりとパネルにしめされている。
わたしの平常心が、アクシデントにまさったのだ。
チェックインしたあと マッサージ機こしかけてひとやすみする。
100円で10分間もんでくれ、とても気もちがいい。
空港でのまち時間はマッサージにかぎる。
タイではまいにちタイマッサージにかよううつもりだけど、
すこしはやめに旅行気分をあじわう。
伊丹空港へむかう飛行機がもうすぐ離陸しようとしたとき、
わたしのスマホがなった。旅行会社からだ。
17時発のバンコクゆきは、
おおはばな遅延がでています、といわれる。
なんと6時間半おくれて深夜に出発という。
自然現象のキリはクリアーしたのに、
航空会社のワナがまっていた。
関空で深夜までまつとは。
平常心はもうどうでもいい。がっかり。
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