日本対サウジアラビア 1−0で日本
わたしの職場では、送迎や配達に、
ワンボックスタイプの軽自動車を何台もつかっている。
車種はハイゼットがおおく、どれも色はグレーで、
したがって、どれがどの車なのかをみわけにくい。
いつからか、便宜的に、アンパンマンにでてくるキャラクターを、
車の名前としてよぶようになった。
アンパンマン号・バイキンマン号・ドキンちゃん号、というふうに。
車のキーには、それぞれのキャラクターの人形がついており、
車をみただけではみわけられないけど、
鍵をみれば、どの車かはわかる。
けさ、わたしがアンパンマン号にのってエンジンをかけると、
ラジオから「アンパンマン」の主題歌がながれてきた。
しかも、前奏から。
まるで、わたしがアンパンマン号をうごかすのを
まっていたかのようなみごとなタイミングだった。
ほかの車ならまだしも、アンパンマン号にのって、
アンパンマンの主題歌という、ものすごい偶然に、
わたしのなかで なにかがはじける。
きょうのサウジアラビア戦では、
このであいにみあったプレゼントが
ころがりこむにちがいないと、確信した瞬間だ。
おわってみれば、1−0でなんとかかったものの、
ほとんどの時間帯をせめられつづけたきびしい試合だった。
サウジアラビアの選手は、
まるで日本が格下のチームとやるときみたいに
こまかくパスをまわす。
キーパーも、ながいボールはけらず、サイドからつないでいく。
ポゼッションは圧倒的にサウジアラビアがにぎる。
ただ、さいごのところで精度をかき、
なんどもシュートミスにたすけられた。
前半20分に、コーナーキックを富安が頭でおしこみ、
日本は はじめてのシュートを得点にむすびつけた。
けっきょく、日本の得点はこの1点だけで、
あとは ほとんどずっとせめられつづける。
後半になれば相手の足がとまるだろうとおもっていたのに、
とまったのは日本のほうだった。
あつさのなか、まもってばかりで体力をうばわれ、
自分たちのリズムをうみだせない。
セカンドボールはことごとくサウジアラビアにまわる。
審判団もあきらかにサウジアラビアよりの笛をふき、
相手がたおれると日本のファール、
日本の選手がたおれたらノーファールの判定がくりかえされた。
いちどペナルティーエリアないで、
ハンドをとられかねないプレーがあったけど、
さいわいこのときはおとがめなしだった。
後半が半分おわっても、サウジアラビアの猛攻はとまらない。
日本はクリアーするのがせいいっぱいだ。
ボールをもてても、パスがつながらない。
点のはいる気配がまったくなかった。
そんななか、ロスタイムは4分もあたえられる。
日本の選手たちはじょうずに時計をすすめるプレーをみせ、
なんとか試合終了の笛までたどりついた。
もしわたしが、けさアンパンマン号で
アンパンマンのテーマソングをきく僥倖がなかったら、
どんな結果になっていただろうか。
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