2019年03月21日

NHKカルチャーラジオの「十字軍」に耳をかたむける

NHK-FMでカルチャーラジオをきいていたら、
十字軍についてはなしていた。
十字軍は、名前をしっているだけで、
じっさいになにがおこなわれたか、わたしには知識がない。
ていねいなかたりかけに好感をもちながら、耳をかたむける。
おはなしは、上智大学文学部の藤崎衛准教授。

そもそも、十字軍とはなんなのか。
キリスト教とイスラム教の対立はわかる気がするけど、
なぜキリスト教徒がとおいエレサレムまで でかけ、
イスラム教をやっつけようとするのか。
藤崎さんは、当時の参加者たちが、
巡礼として魂の救済をもとめていた側面を指摘している。
また、現実的に 金銭や領地の獲得を期待した
参加者がすくなくないそうで、
正義が悪をやっつける、みたいな構図は
十字軍において まったくなりたたない。

むかし社会科でならったときのわたしは、
十字軍をどうイメージしただろう。
ヨーロッパ側からみた価値観によって、
十字軍の出兵を、ふつうにありえる行為、
とすりこまれたような気がする。
すこしつっこんでかんがえてみると、
とおい中東の地までわざわざでむくには、
たてまえとはほかに、なんらかの現実的な理由があるはずだ。
かくされた事実をしるのが歴史のおもしろさとはいえ、
学校でおそわる社会科は、かなりのマユツバだとおもいはじめる。
よほど謙虚に歴史とむきあわなければ、
一方的な価値観のみをつたえがちだ。
十字軍の理解は、キリスト教、
そして中世ヨーロッパの歴史をしらないと、
名前だけの知識にとどまってしまう。
すこしふかくしろうとすると、
ずるずるいろんなことがからまって、
かんたんには説明できなくなってくる。
歴史は、そうなってからがおもしろい。

むかし社会科で、砂漠地帯のナツメヤシがでてきたとき、
彼の地では重要な産物であるとおしえられた。
ひとつの知識としてこの情報を頭にいれる。
でも、じっさいには みたことも たべたこともない植物を
教科書でならい、まちがいのない事実であるように
テストでためされるのは、すごくへんだ。
先生だって、みたことも、たべたことも、
その地域でどう位置づけられているかをしらないだろうに。
おとなになってから、旅行さきでナツメヤシをたべ、
これがあのナツメヤシかと、社会科の授業をおもいだした。
そのままたべても、ほし柿みたいな食感でおいしかったし、
たしかにいろんな料理にもつかわれている。
ずいぶんとおまわりしてナツメヤシにであった気がした。
社会科って、不思議な学科だと しみじみおもう。
NHK-FMのカルチャーラジオ「歴史再発見」は、
そんなわたしにピッタリの番組だ。
タグ:十字軍

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posted by カルピス at 10:16 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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