2019年04月17日

「私がロト7に当たるまで」(宮田珠己) 当たらなくても人生は続く

『本の雑誌』に連載ちゅうの
「私がロト7に当たるまで」(宮田珠己)をたのしみにしている。
まだおおきなあたりにはめぐまれないけど、
当選金をえたはなしが ときどきのるようになった。
とはいえ、ロト7でくらしていくには、
当然ながら、かなりおおきな当選金をえる必要がある。
それまでとにかくいきのびるなければならない。
5月号にはそのためのこころがまえかかれている。
徐々に可能性を感じさせつつあるわがロト7生活だけれども、万が一当たらなくても人生は続く。その準備も平行して進めておかなければならない。(中略)
 我が家も子どもたちが高校や大学への進学を控え、家計はいよいよ厳しくなってきた。とりあえず現実的な手立てとして、生活をコンパクトにし収入がすくなくても生きていける暮らしに修正していく必要がある。

「生活をコンパクトにし収入がすくなくても生きていける暮らし」
のために、宮田さんは断捨離がだいじ、というけど、
具体的にはできるだけ支出がすくないくらしをめざしたほうがいい。
収入がすくなくても、支出もまたすくなければ なんとかなる。
これからすくなくなるという年金だけでくらしていければ、
将来への不安はすくなくなり、
おもいっきり「ロト7」にちからをささげられる。
「私がロト7に当たるまで」という
威勢のいいタイトルとはうらはらに、
くらしをきりつめて生活するコツへと、焦点がうつっていく。
現実的は、あたらない確率がたかいのだから、
ロト7でゆたかなくらしを手にいれるうごきと、
それまでいきのびるうごきを、平行しておこなう必要がある。

いま『自作の小屋で暮らそう』(高村友也)をよんでおり、
そこには月2万円しかお金をかけないくらしが紹介されている。
2万円でなんとななるのなら、
あまりはたらかなくても大丈夫そうだ。
そうなれば、とくにロト7があたる必要がなくなるわけで、
連載の趣旨とだんだんはなれていく。
ロト7をあたるまでつづけていると、
ロト7があたらなくてもいい状況になる、
という矛盾がおもしろい。

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posted by カルピス at 22:27 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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