『キャスト・アウェイ』をやっていた。
無人島にながされたところから、
イカダをつくって脱出するまでをみる。
なにもないところで、のみ水やたべものをえて、
すむ場所をととのえる。
わたしだったら、すぐにこころがおれそうだけど、
主演のトム=ハンクスは、コツコツと工夫をかさねて
無人島での生活をなりたたせてゆく。
なにもない、とかいたけど、
彼にはフェデックスの荷物が役にたってくれた。
スケートの刃でオノをつくり、
ドレスから魚をおうアミをつくる。
2万年まえに、大陸から海へのりだしていったホモ=サピエンスたちは、
ついたさきの島で、どうやって生きていったのだろう。
船には、最小限の道具や食料があったかもしれないけど、
彼らのもとにフェデックスの小包はながれてこなかった。
しらない土地で、ゼロからくらしをつくりあげるのは
ちょっとかんがえただけでもたいへんそうだ。
火をつくったり、環境におうじて水やたべものをえるのが、
彼らはとてもたくみだったのだろう。
そうした能力によって、ホモ=サピエンスは
すむ場所をどんどんひろげ、そしてついには
海のにのりださずにおれなかった。
まだみぬ未知の世界への、
やむにやまれぬ欲求とエネルギーを不思議におもう。
『キャスト・アウェイ』をみたから、
それに海の日だから、というわけではないけど、
なんとなくその気になって海へでかけた。
おもいたったらすぐに海でおよげるのが島根のいいところだ。
自宅から車できっかり30分。
渋滞のない道を快適にはしり、あまりひとけのない海水浴場つく。
砂浜も岩場もあり、わたしはシュノーケリングをたのしむ。
水温がまだひくく、すぐにさむくなったので、
岩にあがって太陽をあびる。
都会ではまず手にはいらない いたりつくせりの状況に、
自分でしんじられないほどいい気分になる。
『キャスト・アウェイ』のトム=ハンクスとちがい、
海は絶望の象徴でなく、自由を味わえる快適なおでかけさきだ。
ホモ=サピエンスにとっても、
海は 自分たちの のぞみをかなえる
ゆたかな可能性にみちた場所だったのだろうか。
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