DVDをもってるのに、おおきなスクリーンでみたくなった。
残念ながらすこしみぢかくした販で、
ダッジを秘密の車庫にしまう場面と、
エルウッドが仕事をやめると上司につたえる場面がない。
日本語訳も、DVD版のほうがこなれている。
「午前10時の映画館」の企画は、今年度でおわるそうだ。
つぎの作品は『ローマの休日』で、
そのあとも みたい作品がずらりとならぶ。
ただ、午前10時に映画をみると、おわるのがお昼ごろとなり、
まだ日中だということに からだがなじまない。
映画の余韻にひたるには、くらくなってから映画館をでたい。
『ブルース・ブラザース』は、こまかなところが印象にのこる作品だ。
エルウッドが刑務所にジェイクをむかえにいき、
中古でかったパトカーの性能を自慢したのにたいし、
「シガレットをなおせ」と、ジェイクが関係ない返事をするところ。
シスターの部屋へあいさつにいき、
はなれた場所にあるイスにすわったふたりが、
もっとちかくにくるようにいわれ、
イスをガタガタいわせて(イスとテーブルが一体型だ)
シスターのつくえに にじりよる場面。
あんなにダンスがうまいのに、イスの移動はぶきっちょだ。
自分の部屋にもどったエルウッドが、
ていねいに食パンをコンロでやく場面。
レイの店では、トースターをみつけると、
ふところから食パンをとりだして機械をためしていた。
あのひとは、なんで食パンをやくのにこだわるのだろう。
この作品は、大物ミュージシャンとのからみと、
警察(のちには軍も)とのカーチェイスと、
おおざっぱいにいえば、ふたつの部分にわけられる。
それにくわえて主役のジョン=べルーシー(ジェイク)が
ドラッグであてにならないのだから、
監督は撮影をすすめるのが たいへんだったのではないか。
大物ミュージシャンたちは、ミュージシャンなのだから、
演技がうまいとはおもわないけど、独特な存在感があり、
ただセリフをくちにするだけで じゅうぶん絵になる。
カーチェイスは、パトカーが100台ぐらいつぶれていくので有名だ。
まるでじぶんからこわれたがっている車みたいに、
どんどんぶつかって、残骸の山ができる。
ラストのシカゴ市役所まえで、警察と州兵が、
「極悪」な2人をおいかけてビルに殺到する場面は、
なんどみてもおかしい。
作品の底にながれる壮大なあそびが、
ラストのどたばたでみごとに完結する。
ふたりに手錠がかけられ、
おおぜいの警官に銃をつきつけられる場面のすぐあとで、
刑務所での「監獄ロック」がはじまるのも気がきいている。
逮捕されるわけのないバンドの仲間たちもいっしょになって
ブルース=ブラザース=バンドの再結成で めでたしめでたし。
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