なにぶんニワカファンなので、
サモアがどんなチームなのか まったくしらなかった。
前回のW杯でも対戦し、そのときは日本がかったというし、
南太平洋の島国が、そんなにつよいわけないだろう、
などとかんぜんにみくびっていた。
試合がはじまると、サモアのタフさにおどろかされる。
スクラムがつよい日本にたいし、サモアはぜんぜんまけてない。
日本がペナルティキックですこしずつ得点をかさねていくと(6-0)、
サモアもまたペナルティキックをきめて同点においつかれる(6-6)。
サモアがトライとコンバージョンゴールをきめたときは(26-19)、
いきおいがむこうにわたったようにみえた。
でも、日本は終始おちついてプレーした。
終了間際のトライをうんだスクラムは、
おたがいの意地をかけた勝負となり迫力があった。
日本はどうしてもボーナスポイントがほしいし、
サモアだって7点差以内においついて、
ボーナスポイントを手にいれたい。
ゴールラインちかくで なんどもスクラムがくまれ、
みているわたしもちからがはいる。
スクラムのがんばりが、松島のトライにむすびつき、
日本が劇的にボーナスポイントをえる。
実況のアナウンサーは、声をからして
ボーナスポイントの獲得をよろこんでいた。
ニワカのわたしには、いまひとつピンとこないけど、
W杯におけるボーナスポイントはおおきな意味をもつ。
前回のW杯は、日本がグループリーグで3勝したのに
決勝トーナメントへすすめなかったのは、
ボーナスポイントを意識した たたかいができなかったからだ。
サモア戦で4トライにこだわったのは、
4年間での日本の成熟をあらわしている。
日本がつぎに試合するスコットランドは、
ベスト8への条件として、大量得点でのかちがもとめられる(らしい)。
試合がおわり、両チームの選手たちがおたがいの健闘をたたえあう。
テレビの解説者が、「タフな試合でした」と、
ほっと安心のため息をはく。
ほんとうに、サモアはつよいチームだった。
さいごまで試合をあきらめず、
まっこうからのちから勝負をいどんでくる。
サモアの選手たちは、試合にまけたのに、
すがすがしい笑顔で 日本の選手とハグしあっていた。
形だけの「おめでとう」ではなく、
こころのそこから あいてをたたえているのがわかる。
自分たちも やりきったからこその笑顔なのだろう。
試合のあとにみられる「ノーサイドの精神」は、
サッカーにはないうつくしさがいいかんじだ。
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